【メンタルエイド】BRAND-NEW MUSIC DAYS
今回、あなたの心に届けたい楽曲は
Dragon Ash の Tiny World です。
歌詞の意味を考察し、この歌が伝えたい想いの本質に迫ります。
静かにくすぶる怒りと悲しみ、激しく高ぶる感情の爆発を表現するメロディー
いずみ吉紘さん脚本のオリジナル作品で
高橋一生さん、柴咲コウさん主演のTBS系ドラマ
「インビジブル」の主題歌として発表された4分14秒のこの曲。
誰もが守り抜きたいと考え、ずっと胸に抱いているすごく小さなミニマム(集合体)が集まることで大きな世界が形成されている。 それぞれが、そのミニマムを守るために努力したり、時には傷ついたりしながら生きて行こうとする。いわば人生観の歌です。 世界平和とかいう話ではなくて、まずは自分の世界を誠実に。ということです。
楽曲の配信に先駆けて行われたインタビューの中で
Dragon Ashのヴォーカル・降谷建志さんは、このように語られています。
「Tiny World」は、直訳すると「とても小さな世界」ということであり
それぞれが持つ自分の小さな世界を大切に生きる人たちの人生観を歌った曲とした想いにも通じていますよね。
不条理でやりきれない現世に対して静かにくすぶる怒りと悲しみ
激しく高ぶる感情の爆発といったイメージを抱かせるメロディーを
バンドサウンドとミクスチャーロックの絶妙なマッチングで表現している楽曲です。
歌詞の意味を考察!伝えたい本質は「コンマ数㎝の視点」
さて、歌詞考察に入ります。
まずは冒頭の部分。
繰り返す過程も 踏み出す果ての
この夜の為に ただその為だけに
他の何でもなく 嘘も紛れも無く
痛い程リアル 世界はここにある
引用元-「Tiny World」Dragon Ash 作詞/Kj
自分がこれまで歩んできた道程において
何度も繰り返されてきた苦しみや悲しみ、絶望や後悔…
打ちひしがれ、暗い夜の闇の中を彷徨いながらも
ただ前だけを向いて進んできた果てに広がる世界は
「きっと明るい光が射し込んでいるはず」
そう信じていたけれど、今、自分の視線の先には
どうやら過去から抜け出せないリアルが拡がっているようだ…
そんな感じでしょうか。
続いて、1番の歌詞を見ていきましょう。
こんなにも遠く 消えかかっては
途切れそうになる街灯を辿って
どんなにも脆く 崩れそうだって
僕らは確かに此処に立って
引用元-「Tiny World」Dragon Ash 作詞/Kj
冒頭の部分でお伝えした想いをそのまま表現していますよね。
打ちひしがれても前を向くが、リアルは打ちひしがれ続けるばかり…
しかしながら、ここから胸の奥に秘めている感情を爆発させていきます。
そう誰も彼も 当て所なく答えを
望む度に届く先 ほら夜明けの果てを
手繰り寄せる様に 手探りでもstory
書き殴れ2度目の無い 目の前
引用元-「Tiny World」Dragon Ash 作詞/Kj
誰もがみな、一度きりの人生を歩んでいるのだ…
自分の人生の答えは、自分しか導き出すことはできない。
だったら今、目の前に拡がるリアルを
別のものに描き変えることができるのも、自分だけではないか。
今のただこの瞬間が 僕らの変えられる全てなら
この夜を願い この夜だけを願い
塗り替えろ世界
引用元-「Tiny World」Dragon Ash 作詞/Kj
たとえほんの少しずつでもいい…
どんな世の中であっても、ありのままの自分を信じて進もう。
そこにはきっと、自らが望む未来が待っているはずだから…
こんな感じではないでしょうか。
そして、サビの最後の「赤字」部分が
この歌が伝えたい想いの本質
「コンマ数㎝の視点」ということになります。
続いて、2番以降の歌詞を見ていきましょう。
数え切れぬ昨日を踏みつけて
僕らはやっと今日を迎えるんだ
引用元-「Tiny World」Dragon Ash 作詞/Kj
そう誰も彼も いつかの憧れを
仕舞い込んだ胸 抱く夢 窓を開けろ
ぼやけたその向こうが 待ち焦がれた今日だ
駆け回れ2度目の無い 目の前
引用元-「Tiny World」Dragon Ash 作詞/Kj
一度きりの人生で、自分が生きる未来に遠慮などいらない。
秘めたる想いを解き放ち、ありのままの自分を大切にしながら
大空を仰ぎ、大地をしっかりと踏みしめて進むのだ。
今のただこの瞬間が 僕らの変えられる全てなら
この夜を願い この夜だけを願い
塗り替えろ世界
引用元-「Tiny World」Dragon Ash 作詞/Kj
自分にできることは、本当にちっぽけではあっても
確実に変えることができるものがあるとすれば
それはきっと「自分らしく生きる未来」に違いない。
ここでは、そういった想いが込められていると筆者は考えます。
そして、最後の歌詞。
繰り返す過程も 踏み出す果ての
この夜の為に ただその為だけに
他の誰でもなく 嘘も紛れも無く
日々今日を生きる 君が此処に居る
どう描いてもいいんだよ この世界線の今を進め
この世界線を行け
引用元-「Tiny World」Dragon Ash 作詞/Kj
最後の2行の歌詞は
未来への生き方を見つけた自分の背中を押す
自分へのメッセージだと筆者は考えます。
歌詞考察は、ここまで。
次の章では、ドラマ「インビジブル」のあらすじを含めた
筆者が考察した、この歌が伝えたい想いの本質
「コンマ数㎝の視点」の真意をお伝えします。
「コンマ数㎝の視点」の真意とは?
「インビジブル」とは「不可視的」(目に見えない)という意味であり
ドラマの中で登場する組織「インビジブル」にも起因するものです。
ドラマのあらすじを簡単にお伝えしておきますね。
裏社会を牛耳り、あらゆる凶悪犯罪者たちの取引を仲介する犯罪コーディネーター“インビジブル”。その存在は警察内部でも一部の人間しか知らず、しかもその実像に迫ったことがないゆえに、都市伝説とささやかれていた。 そんなインビジブルが突如、自身が関わってきた未解決事件や凶悪犯罪者の情報を提供し、犯人逮捕に協力すると警察に申し出る。条件はたった一つだけ。捜査一課から左遷された刑事・志村貴文(しむら・たかふみ)を担当にすること――。 “悪”を許してはならないという執念にも近い正義感を持っており、周囲の人間からは時として危険視されることもある異端の存在。そんな志村が、犯罪コーディネーターといういわば“悪”の代表と手を組むことになる。強烈な“正義”と強烈な“悪”の組み合わせがぶつかり合った時、どんな化学反応を見せるのか――。 引用元-https://www.tbs.co.jp/invisible_tbs/intro/
あらすじだけを見てみると、かなりの違和感を抱く作品ですよね…
正義と悪との融合… 対極にあるもの同士の化学反応…
これを楽曲で表現するのは、かなり難しいことだと筆者は感じましたが
ドラマの中で数分間流れてきた楽曲を聴くと
ドラマの世界観にガッチリとハマる曲になっている印象を受けました。
「都市伝説」とされていた「インビジブル」という極めて稀有な存在
そこから得られる情報は、今まで見ることができなかった視点を生み出し
結果として、社会全体を動かす大きな力となっていく。
「自分の世界を大切に生きる」ことはもちろんのこと
目の前に広がる社会から俯瞰する自分を視た時に気づく「本質」を教えてくれる
そんな歌なのではないでしょうか。
その本質の部分が、コンマ数㎝の視点
一見するだけでは分からないものであっても、しっかりと向き合うことで
コンマ数㎝の小さな世界で抱えている問題や課題を見つけ出すことができる。
言い換えれば
大きな世界で巻き起こっている事共は
コンマ数㎝のような「インビジブル」な所から始まっている。 ということになりますよね。
1人1人が大切に持ち合わせている「Tiny World」という名の世界。
その中で起こっている小さな変化や小さな声を見逃さないこと。
そのことが、現世という名の大きな世界の偏向を食い止めるかもしれない・・・
そこには、現世を生きる人間にとっての警鐘があり
ひいては「自分らしく生きること」への願いが込められているのではないでしょうか。
これが、筆者がこの歌が伝えたい想いの本質を「コンマ数㎝の視点」とした真意です。
まとめ
今回は
Dragon Ash の Tiny World について
歌詞の意味を考察し、この歌が伝えたい本質をお伝えしました。
BRAND-NEW MUSIC DAYSでは
この他にもたくさんの楽曲をご紹介していますので
そちらの方もどうぞご覧くださいね。
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