―心に効く、音楽の処方箋―
【メンタルエイド】
BRAND-NEW MUSIC DAYS
毎回一つの楽曲を徹底考察し、あなたの心に癒しと力をお届けする本シリーズ。
今回は、Omoinotakeの楽曲「ひとりごと」を考察します！
はじめに
Omoinotakeの「ひとりごと」は、アニメ「薬屋のひとりごと」第2クールのエンディングを飾る楽曲であり、奏でられるメロディーは、アニメに登場する主人公たちの切ない想いを鮮明に描いています。
しかしながら今回は、あえてアニメの世界観から少し距離を取り、“Omoinotakeの音楽そのものが伝えようとしている想い” に焦点を当て、徹底考察していきます。
楽曲が伝えたい想いの本質とは、何なのか？
どうぞ、最後までお付き合いください。
楽曲イメージ──手書きの日記のような静かな祈り
初めて楽曲を聴いた時の筆者のイメージが“手書きの日記”でした。
––震える指先で、心の奥にある言葉が一つずつ綴られている。
––大切な人へ、伝えたい想いを選び抜いた言葉が表情豊かに並んでいる。
そのページをめくるたび、喜びも、痛みも、全部が生きた証として手のひらに伝わってくるよう…
そして何より感じたのは、“あなた” がいなくなった世界で、それでも消えない温もり。それを筆者は「想いの残り火」だと感じました。
「想いの残り火」を胸に抱きながら、「ひとりごと」の向こう側にある、再び訪れる「ふたりごと」への祈りが息づいている――
そんな楽曲ではないでしょうか。
歌詞の意味を徹底考察！
それでは歌詞考察に入ります。
※考察を進める上で、歌詞の一部を引用しています。全文を知りたい方は、以下のリンクからご確認ください。
「あなたという存在が、私のすべてだった」
歌詞全体から感じられるのは
「あなたという存在が、私のすべてだった」という圧倒的な想い。
そのことが明確に分かるフレーズが、コチラです。
あなたを知って 初めて
わたしは わたしになれたの
こんなに大事な 想いさえもね
目を見て贈れずに
居たんだ ここでまだ
おんなじ明日が 平等にまた
降り注ぐだなんて 思い込んでた
嘘のつけない あなたが
「またね」と 手を振った姿
信じ続けてる
「さよなら」だけは 言わずに待ってる
苦しくってもね いつかね
ふたりごとの世界で あなたへ ただ
「おかえり」って 目を見つめ
贈りたいから
たくさんの悲しみや苦しみを抱えながらも、私にだけは、いつも変わらない笑顔を見せてくれていたあなた。
そんなあなたに、私はただただ甘えていた。
そして今、ようやく気づいた…
「嘘のつけないあなたが、私についたたったひとつの嘘が”またね”だった」のだと。
その小さな嘘に込められた、あなたの本当の優しさを──。
ふたりごとの世界は遠くなっても
時が経つにつれ、 “ふたりごとの世界”は、どこか遠いものになっていく。
それでも、あなたが最後にくれた「またね」を、私は何度も何度も信じて、信じて、信じ抜いて。
いつか笑顔で「おかえり」と言えるように、あなたが好きだった私で、これからも生きていこう。
そんな静かな決意が、楽曲全体にそっと流れています。
「ひとりごと」でも、あなたに届けたい
この楽曲に込められた”ひとりごと”は、決してただの独り言ではありません。
それは、届かなくても、答えがなくても、それでも届けたいと願う、純粋な祈りの言葉たち。
たとえ「ひとりごと」でしかないとしても、この想いを紡ぎ続ける限り、きっとまたどこかで”ふたりごと”を始められる──
そんな希望さえ感じさせてくれるのではないでしょうか。
伝えたかったこと、伝えられなかったこと。
すぐそばにいたのに、見えなかった想い。
そして、今だからこそ溢れてくる言葉たち。
「またね」という、あなたが最後にくれた優しい嘘。
そのひとことを信じて、”私”はこれからも、あなたが好きだった私で生きていく。
すぐには届かないかもしれない。
でも、たとえ「ひとりごと」でも構わない。
何度でも呼びかけて、 何度でも笑顔を思い出して、きっとまた、どこかで「ふたりごと」を始められると信じているから──。
これこそが、永遠に心を包み込む”想いの残り火”そのものだと筆者は考えます。
まとめ
今回は、Omoinotakeの楽曲「ひとりごと」を徹底考察しました。
Omoinotakeが届けてくれた「ひとりごと」は、まるで大切な誰かに宛てた手書きの日記のよう。
愛しているから、大切に思うがあまり、伝えられない言葉がある…
とどかぬ想いを抱えながら過ごす日々。
『一歩踏み出す勇気があれば、どんなに心が楽になるだろう』
惜別の念、後悔に心を痛めたこと。あなたにも経験があるでしょう。
そんな人たちの心に、どうか
「ひとりごと」ではなく、「ふたりごと」が訪れることを筆者は願ってやみません。
【あとがき】
こういった楽曲は、ただ単に歌詞の意味を読み解くだけでは、本当に伝えたい想いには届かないのではないか──
そんな風に感じながら、この記事を書きました。
「ひとりごと」は、一見すれば“切ないラブソング”に映るかもしれません。
けれど、言葉にされなかった想いの行間に、誰かを想う強い気持ちや、伝えられなかった後悔がそっと隠れています。
もし音楽が、ただ音に合わせて言葉を並べただけのものなら、そこに心の揺らぎや想像の余白は生まれないでしょう。
でも、「ひとりごと」は違う。
この楽曲には、聴く人の記憶や感情にふれる、“物語の断片”が詰まっていると感じました。
アニメ『薬屋のひとりごと』のファンなら、キャラクターたちの関係性に重ねるでしょう。
ラブソングとしてこの曲に出会った人は、きっと自分の恋愛観や過去の想いにそっと触れることでしょう。
難しく考えなくていい。
ただ、自分の経験と感情で受け止めればいい。
そうやって自然と心に沁みてくる音楽に、私たちは本当に救われるのだと思います。
この考察が、あなた自身の“ひとりごと”に優しく寄り添えたのなら、こんなに嬉しいことはありません。
BRAND-NEW MUSIC DAYSでは
この他にも多くの楽曲を考察していますので
そちらの方もどうぞご覧くださいね。
※Omoinotakeの他の楽曲の考察もあります。
彼らの音楽の世界を、どうぞご堪能ください！
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