スポンサーリンク

第36回【介護福祉士試験】解答速報&合格ライン予測!~現役介護福祉士が「気になる問題」を徹底解説!

【実録】介護の本質
スポンサーリンク

今回【実録】介護の本質chからは

第36回【介護福祉士試験】

筆記試験解答速報&合格ライン予測

現役介護福祉士が「気になる問題」を徹底解説!

と題してお送りします。

この記事では、令和6128に行われた「第36回介護福祉士試験」においての解答速報を見ながら、実際に出題された問題の中で「選択肢に迷った」や「意味が解らなかった」などといった「気になる問題」について現役介護福祉士である筆者が徹底解説していきます。

後半の方では、今回の筆記試験の難易度合格ライン、予想される合格率などについてもお伝えしますので、どうぞ最後までご覧ください。

それでは始めていきますね!


第36回介護福祉士試験・解答速報ならびに「気になる問題」の解説

では早速「解答速報」からご覧いただきますが

ご覧になる前に注意点がありますので確認しておいてくださいね。

記載している解答速報については
各社サイトが掲示しているものをベースに
筆者が実際に問題を解いて導き出したものと整合したものです。

あくまでも「速報」ですので、正式な解答ではない
ということをお伝えしておきます。

解答内容に関する問い合わせなどには
お答えできない旨ご了承の上でご覧くださいませ。

前回同様、各部門において解答速報をお伝えした後に「気になる問題」を解説していく流れになりますので、しっかりと復習していってくださいね。


①人間の尊厳と自立

問題1問題2
52

<解説>

今回は比較的易しい問題が並びましたが、気になる問題としては問題2

「自立」についての問いになりますが、皆さん分かりましたか?

よく「人に頼らないで自分でできるようになる」「今まで一人ではできなかったことが、アドバイスや助けによってできるようになる」ことが自立だという人がいますが、それは一般論であり、介護や福祉分野において考えた場合どちらも違います。

「自己実現力を高め、自らの意思や自己決定によって主体的な暮らしが営めること」

これが本当の意味での自立になりますので、選択肢を見ると2番が正解になります。


②人間関係とコミュニケーション

問題3問題4問題5問題6
5341

<解説>

この分野においては「問題文をよく読めば点数が取れる」のではないでしょうか。

具体的には、問題3であれば「介護福祉職のチーム全員で共有」問題5であれば「介護福祉職の精神的健康を守る」といった部分がキーワードになるので、そこから自ずと正解は導き出せると筆者は考えます。

引き続き、次の分野を見ていきましょう。


③社会の理解

問題7問題8問題9問題10問題11問題12
135523
問題13問題14問題15問題16問題17問題18
544132

<解説>

「知っているか、知らないか」で、かなり差がつく問題が並びましたね…

ここで満点を取るのは至難の業ですが、半分取れたら十分だと筆者は考えます。

その中で気になる問題としては、問題9問題18

問題9の「貧困地域に住み込んで…生活上の援助を行ったもの」という説明のすべてセツルメントになります。よって正解は5番

問題18は、1つ1つの情報を整理すると正解できたと考えます。一緒に見ていきましょう。

生活困窮しているのは問題文からも明らか。「未就労で父親の年金で生計」、「父の死による独居」、「家賃滞納」などを考えた場合、”働いて生計を立てないと”という考えから4番を選びそうですが「ひきこもり」とあるので×既に父親は亡くなっているので年金事務所も意味がないため5番×

であれば、3番を選ぼうか? 早合点し過ぎです。

問題文の中に「障害の有無は不明」だということが記されているのを考えた場合、3番は違う。「55歳」という年齢を踏まえると、1番×。正解は2番になります。

こういった感じで、以降も進めていきますね。


④こころとからだのしくみ

問題19問題20問題21問題22問題23問題24
313114
問題25問題26問題27問題28問題29問題30
542254

<解説>

気になる問題としては、問題23問題29

問題23は、自分の爪を視ながら問題を解いた人が多いのではないでしょうか?

『爪ってそんなに早く伸びたっけ?』などと考えながら筆者も解いていました。

先に正解をお伝えすると、1番が正解です。

爪はケラチンというたんぱく質が主成分で

1日に約0.1㎜(1ヶ月で約3~4㎜)伸び

健康な爪であれば「薄いピンク色」です。

問題29「概日リズム睡眠障害」とは、平たくいえば「昼夜のサイクルと体内時計のリズムが合わず、寝なければいけない時に眠れず寝てはいけない時に眠ってしまう」といった障害をいいます(職務上、夜勤を頻回に行っている人などに診られます)。

選択肢を見てみると、そのことが顕著に書かれている5番が正解になるでしょう。


⑤発達と老化の理解

問題31問題32問題33問題34
3251
問題35問題36問題37問題38
4534

<解説>

比較的易しい問題が並んでいる中に、思わず「は?」という問題も含まれていましたね…

気になる問題としては、問題32問題35問題36です。

解説していきますね。

問題32広汎性発達障害こうはんせい・はったつしょうがいとは、コミュニケーション能力が弱くパターン化した行動などに独自のこだわりを抱き、それに強く囚われるために社会生活が困難になりやすい特徴を持つ先天性の神経発達障害のことをいいます。

問題文の中でキーワードになるのが「毎日一人で砂場で砂だんごを作り、きれいに並べる」であり、次の日ブルーシートがかかっている砂場を見たらパニックになった。とあります。

これを見たあなたの心の中には「事前に教えておいてあげたら良かったかも」という心情が生まれますよね。それが答えになるのです! 正解は2番一番近いです。

※1番も正解の可能性はあると考えられますが「理由を含めた説明」と考えた場合、2番の方が伝わりやすいと筆者は考えました。

問題35は、「冷や汗を伴う激しい胸痛」「30分以上軽快しない」がキーワード。

正解は、4番心筋梗塞です。

問題36「健康寿命」とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間をいいます。

選択肢にはそのまま記されていますね。正解は5番です。

どんどん進んでいきましょう!


⑥認知症の理解

問題39問題40問題41問題42問題43
11425
問題44問題45問題46問題47問題48
33512

<解説>

この分野も「知っているか、知らないか」が分かれ目になる問題が多かったですね。

気になる問題としては、問題46

問題46「バリデーション」とは、認知症の方の言動や行動を意味のあることと捉え、認め、受け入れることをいいます。それを踏まえ、選択肢を見ていくと、内容はこうなります。

  • センタリング…(介護者)の精神集中、瞑想、深呼吸などにより気持ちを落ち着かせる
  • リフレージング反復話法。例)「○○が好き」⇔「○○が好きなんですね」
  • レミニシング回想話法。過去について質問しながら懐かしい昔話を引き出す
  • ミラーリング…「鏡」のように相手の動作や姿勢、仕草、話し方などをマネる
  • カリブレーション…「共感」を意味し、感情が表れる部分(表情、呼吸の仕方など)を観察し、一致させていく

4番と5番で悩ましいですが

バリデーション本来の意味と照らし合わせた場合

正解5番になると筆者は考えます。

ただ「相手の言動をマネる」だけでは、反感を買ってしまうリスクが高いと考えられるので、筆者は5番を正解としました。


⑦障害の理解

問題49問題50問題51問題52問題53
12524
問題54問題55問題56問題57問題58
33254

<解説>

この分野は、正直言って満点が取れる問題が並んでいたと筆者は考えます。

事例問題においては、問題53は「糖尿病の末梢神経障害で介護福祉職が観察できる範囲のこと」、問題5455は「障害を持つ人たちの状態をいかにリアルにイメージできるか」がカギとなる問題だったと考えられ、ある意味において「日頃どれだけ利用者のことをしっかり視ているか」が問われたのではないでしょうか。


⑧医療的ケア

問題59問題60問題61問題62問題63
54123

<解説>

今回も「喀たん吸引」と「経管栄養(胃ろう)」問題が散りばめられたこの分野。

気になる問題は、問題62

一緒に見ていきましょう。

経管栄養を注入する際のミスと、それが起因する身体トラブルが合っているかになるのですが、先にお伝えすると2番が正解です。

解説では、起因する身体トラブルについて正しいものを記載しておきますね。

  • 1番:「誤挿入」→敗血症・汎発性腹膜炎を起こす可能性
  • 2番:「注入速度が速い」→嘔吐
  • 3番:「(注入物の)温度調整不良」→下痢
  • 4番:「(注入物の)濃度間違い」→下痢
  • 5番:「姿勢不良」→嘔吐

ここまでが、午前中に行われた「前半戦」になります。

後半の解説も、こんな感じてお伝えしていきますので

どうぞ最後までご覧くださいね。


⑨介護の基本

問題64問題65問題66問題67問題68
55323
問題69問題70問題71問題72問題73
41345

<解説>

午後の部に入って最初の部門は、前回同様「介護の基本」でした。

今回気になる問題としては、問題64問題71

問題64において登場している用語をいくつか解説しておきますね。

  • ダブルケア…育児と介護を同時に担う状態のこと。
  • 家制度…「家」を単位として一つの戸籍を作り、家長(現在では世帯主)が家族を統率する仕組みのこと。1948年に廃止

この時点で1番と3番は×。時代背景と増減するものの整合性を考えれば、正解は自ずと導き出せるでしょう。正解は5番です。

問題71に登場する図記号は「洪水・内水氾濫」を表しているのを知っていれば答えは簡単!

正解は3番になります。

この2問が正解できたとしたら、この分野は満点が取れたのではないでしょうか。

比較的解きやすい問題だったように筆者は感じました。


⑩コミュニケーション技術

問題74問題75問題76
232
問題77問題78問題79
214

<解説>

この分野においては、はっきり言って満点が取れないようではいけないと筆者は考えます。

ここで点数を落としてしまった人は、現在の自分のコミュニケーション力を適切に評価し、理論ではなく実務でのコミュニケーション力をしっかりと身に着けてもらうことをお勧めします。


⑪生活支援技術

問題80問題81問題82問題83問題84問題85問題86問題87問題88問題89
3142545351
問題90問題91問題92問題93問題94問題95問題96問題97問題98問題99
2332451154
問題100問題101問題102問題103問題104問題105
253423

<解説>

毎年一番問題数の多い「生活支援技術」。

問題83問題84問題87においては、利用者の状態についてしっかりとしたイマジネーションを働かせないと解けない問題なので、試験中に戸惑った人も多かったことでしょう。

26問ある中で筆者が気になる問題としては「問題102」。

問題102は「事例問題」。誤嚥性肺炎による入退院を繰り返し、終末期が近い利用者の支援について問われていましたね。

選択肢には様々な支援(確認)方法が並んでいますが、介護福祉職として最も大切なこと「利用者本人がどうしたいのか?」その思いを理解することですよね。

そのことに直結する選択肢が正解になります。

正解はもちろん、3番ですよね。


⑫介護過程

問題106問題107問題108問題109
2413
問題110問題111問題112問題113
5431

<解説>

この分野においても、さほど難しい問題はなかったように筆者は考えます。

後半の事例問題は、キーワードとなる利用者の思いが明確に表されていましたので、正解に辿り着くことは容易だったのではないでしょうか。

次がいよいよ最後の分野です。

しっかりと復習していきましょう!


⑬総合問題

問題114問題115問題116問題117問題118問題119
114435
問題120問題121問題122問題123問題124問題125
523432

<解説>

最後の分野にふさわしいくらい難しい問題が並んでいましたよね…

そんな中で筆者が気になる問題は、問題119です。

脊髄損傷(第4胸髄節まで機能残存)というのがポイントになるこの問題。

症状などについては「脚と胴体のマヒ、乳首より下の感覚が喪失しているが、肩や肘は正常に動く」というもので、このことからDさんができることに視点を置くと、両手腕は動くので、食事や寝返り、車椅子での自力移動上半身の更衣はできることになりますよね。

そして、症状の中にある乳首より下の感覚が喪失しているという部分に着目すれば、排泄のコントロールが難しいということが分かり、在宅生活での留意点として挙げられる適切なものは5番になることが分かるでしょう。

こういう類の問題は「第6胸髄節まで機能残存」という形で過去に出題されたことがあるので、この場面においても過去問をしっかり解くことが重要だということがあらためて示されていると筆者は感じました。

第36回介護福祉士試験の解答速報気になる問題の解説をお伝えしました。


第36回介護福祉士試験の難易度は?合格ラインは?予想される合格率などについて大胆予測!

筆記試験、お疲れさまでした。

難しかったですか? 手ごたえはあったでしょうか? 

様々な思いが交錯しているとは存じますが

一先ず無事に終わった安堵感があるのではないかと筆者は考えます。

筆者も実際に問題を解いてみて、今年も幅広い知識と実務に沿った出題が多くあり、あらためて「介護職=総合職」ということを実感した試験でした…

ただ、今年に関しては「知っているか、知らないか」といった問題が多く出題されていたように感じたので、ある意味「過去問をしっかりと解いていれば、ちゃんと点数は取れた」のではないかと筆者は考えます。

したがって難易度は、A~Eで示すと「C(普通)」。

合格ラインは、77点~85ではないかと考えられます。

※出題されている事柄や用語などを知っている人と知らない人の割合によって幅があるということです。

(ちなみに筆者の点数は、93点/125点満点でした。)

そして合格率ですが、前回は84.3%と高かったですが

今回は80%には届かないのではないかと筆者は予測します。

具体的な数値をいえば、例年並みの75%前後になると筆者は考えます。


まとめ

今回【実録】介護の本質chからは

第36回【介護福祉士試験】

筆記試験解答速報&合格ライン予測

現役介護福祉士が「気になる問題」を徹底解説!

と題してお送りしました。

今回の筆記試験を受けられた皆さん、本当にお疲れさまでした!

実技試験令和6年3月3日)のある人は、先に筆記試験の合否が分かりますので、合格したら実技の方も手を抜かずに頑張りましょう。

合格発表は、令和6年3月25日(月)14時です。

一人でも多くの仲間ができることを、筆者は大いに期待しています!

コメント