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第35回【介護福祉士試験】筆記試験解答速報!現役介護福祉士が気になる問題を徹底解説!

【実録】介護の本質
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今回【実録】介護の本質chからは

第35回【介護福祉士試験】筆記試験解答速報!

現役介護福祉士が気になる問題を徹底解説!と題してお送りします。

この記事では、令和5年1月29日に行われた「第35回介護福祉士試験」においての解答速報を見ながら、実際に出題された問題の中で「選択肢に迷った」「意味が解らなかった」などといった「気になる問題」について現役介護福祉士である筆者が徹底解説していきます。

後半の方では、今回の筆記試験の難易度合格ライン、予想される合格率などについてもお伝えしますので、どうぞ最後までご覧ください。

それでは始めていきますね!


第35回介護福祉士試験・解答速報並びに「気になる問題」の解説

では早速「解答速報」からご覧いただきますが

ご覧になる前に注意点がありますので確認しておいてくださいね。

記載している解答速報については
各社サイトが掲示しているものをベースに
筆者が実際に問題を解いて導き出したものと整合したものです。

あくまでも「速報」ですので、正式な解答ではない
ということをお伝えしておきます。

解答内容に関する問い合わせなどにはお答えできない旨
ご了承の上でご覧くださいませ。

各部門において解答速報をお伝えした後に「気になる問題」を解説していく流れになりますので、しっかりと復習して行ってください。

①人間の尊厳と自立

問題1問題2

<解説>

この部門においては、特に分かりにくい問題ではなかったと筆者は考えます。

問題をしっかりと読めば、自ずと正解に辿り着く内容でしたので

正解した人が多いのではないでしょうか。

②人間関係とコミュニケーション

問題3問題4問題5問題6

<解説>

気になる問題としては「問題3」と「問題6」。

「問題3」に登場する「問題焦点型コーピング」とは、ある問題について自分自身の努力や周りの人たちの協力などによって問題解決や対策に取り組む行動のことをいいます。選択肢を見てみると、2番以外は自発的な行動によるものになるので、解答は2番になると考えられます。

「問題6」に登場する「OJT」(オン・ザ・ジョ・トレーニング)とは、指導する立場の人や先輩職員が新人・後輩職員に対して業務に必要な知識や技術などを一緒に実践しながら伝えていくものです。似たような言葉に「OFF-JT」という言葉があり、これと混同してしまった人が多かったようですね…

選択肢を見ると、正解は一目瞭然!

3番ということになります。

以降の解説も、こんな感じで進めていきますね。

③社会の理解

問題7問題8問題9問題10問題11問題12
問題13問題14問題15問題16問題17問題18

<解説>

気になる問題としては「問題9」と「問題10」、「問題11」と「問題17」。

「問題9」は社会保障制度に関する問題で、選択肢に難しい文言が並んでいましたが、1950年というのがキーワードになっているので、この時代に登場していない文言が入っている選択肢は軒並み省けますよね。2番以外はすべて「平成に入ってから」のものですので、解答は2番になります。

「問題10」は事例問題。介護保険の区分変更の申請を行う場所について問われていますが、これは介護保険の要介護認定調査の申請先と同じです。したがって正解は1番になります。

後はナンセンス。特に3番なんかに行ったらえらいことになります…

「問題11」も事例問題。聴覚障害を抱えている人が受験の際に申し出た内容への配慮についてですが、聴覚障害(耳が不自由である)ことに着目すれば、自ずと正解が4番だと分かるでしょう。

5番:耳が不自由なのに「問題を読み上げ」てどうするのでしょう???)

「問題17」も事例問題。発達障害の息子Gさん(38歳)と統合失調症から認知症症状がある母親(65歳)が抱える問題への助言について問われていますが、キーワードは「これからも二人で暮らしたい」という思いと母親の年齢です。

となれば、選択肢の中から4番と5番はすぐに省けますし、65歳になると障害福祉サービスから介護保険サービスへの移行が可能になることを考えた場合、正解が1番であると導き出せるでしょう。

④こころとからだのしくみ

問題19問題20問題21問題22問題23問題24
問題25問題26問題27問題28問題29問題30

<解説>

気になる問題としては「問題19」。

ライチャードの老齢期の生活類型5つに分類されていて、選択肢がそれに当たります。

簡単にまとめると、次の通り。

①自責型:自分の不幸や過去の失敗などについて自責的態度を取る。

②防衛型(装甲型):強い自己防衛体制を取ることによって老後の不安に対処する。

③憤慨型:自分の不幸や失敗などについて敵意を示し、矛先を他人に向ける。

④円熟型:自分の過去や現在を受容しつつ未来志向であり、日常を建設的に生きようとする。

⑤依存型(安楽椅子型):他者に依存することや受動的態度で今を受け容れる。

内容を踏まえて選択肢を確認すれば、正解は4番ということになるでしょう。

⑤発達と老化の理解

問題31問題32問題33問題34
問題35問題36問題37問題38

<解説>

気になる問題としては「問題34」。

「問題34」に登場する「コーピング」という言葉。意味は、ストレスを感じた時に生じるストレス反応への対処法のこと。問われているのは「喪失志向へのコーピング」でしたね。

選択肢では2番以外は「回復志向のコーピング」に該当すると考えられるので、正解は2番ということになります。

「問題36」と「問題37」、「問題38」は高齢者によく見られる疾患なので、間違えた人はしっかりと復習をしておくことをお勧めします。

⑥認知症の理解

問題39問題40問題41問題42問題43
問題44問題45問題46問題47問題48

<解説>

気になる問題としては「問題43」、「問題44」、「問題46」。

「問題43」に登場する「日常生活自立支援事業」とは、こんな事業のことをいいます。

認知症高齢者や知的障害・精神障害などによって判断能力が低下し、本人だけでは適切に金銭管理や手続きなどが行えず、日常生活に支障をきたすようになったら地域の社会福祉協議会に申込。

サービスに関する契約内容を利用者に説明し、契約内容について判断しうる能力を有していると判断された利用者との契約により、専門員や生活支援員が契約者の自宅を訪問して契約者のサポートを行う。

ポイントになるのが赤字で示した部分で、この2つすべてに該当する人が利用できます。

選択肢で迷うのが3番と4番になりますが、この事業はあくまでも「本人了承の下での契約」になるので3番は違うことが分かりますよね。したがって解答は4番が正解になるでしょう。

正直言ってこの問題は介護支援専門員試験で出題されてもおかしくない内容なのですが、幅広い知識を身に着けておくようにと出題されたのでしょう。いい機会だと考えて覚えておいてくださいね。

「問題44」に登場する「ユマニチュード」は、認知症高齢者の介護において近年注目されている介護技術ですが、介護方法としては「4つの柱」があり、それが選択肢にある「見る」「話す(話しかける)」「触れる」「立つ」になりますので、この段階で5番は間違いだと分かるでしょう。

残った選択肢の中で何を選ぶのかですが、筆者は「逆打ち」という考え方をしました。どういうことか?キーワードとなる言葉を逆に置き換えて選択肢を見てみることをしたのです。

具体的には、1番では「離れた位置」、2番では「高いトーン」、3番では「指先で軽く触れる」、4番では「立位を取る機会を作る」がキーワードであり、後は認知症高齢者との関わりをイメージすれば正解は導き出せるでしょう。正解は逆打ちした答えに一番違和感のある4番になります。

引用元-cocofump.com

目線を合わせること低いトーンで話すこと手のひらでしっかりと触れることがユマニチュードにおける基本であり、立位を取る機会を作らないと、身体機能まで低下してしまいますよね…

「問題46」に登場する「認知症ケアパス」とは、2012年に厚生労働省が発表した「オレンジプラン」の1つであり、認知症を患う人が生活の支援を受けるための道程(パス=PATH)を示すことで、悩みを抱える本人や家族を支えていく仕組みを市町村が主体となり、認知症初期集中支援チームがまとめたものになるので、解答は3番が正解になります。

⑦障害の理解

問題49問題50問題51問題52問題53
問題54問題55問題56問題57問題58

<解説>

気になる問題としては「問題49」、「問題57」と「問題58」。

「問題49」に登場する「ストレングスの視点」とは言葉の通り、対象となる人の強みに重視した視点ということなので、すんなりと1番を選ぶと良いでしょう。

「問題57」は事例問題。着目するキーワードは「地域におけるサービス不足の解決」で、この件についての協議会に期待する機能や役割を問われているのは分かりますよね。

であれば、選択肢の中からキーワードに即したものを選べば正解になります。3番が正解です。

「問題58」も事例問題。キーワードになるのがEさんの年齢障害福祉サービスの利用他職種連携です。障害福祉サービスの利用に関して取り仕切るのは介護支援専門員ではなく相談支援専門員なので、選択肢の中からキーワードが盛り込まれているものが正解になります。5番ですよね。

⑧医療的ケア

問題59問題60問題61問題62問題63

<解説>

この部門では「問題59」の消毒と滅菌の違いが難しかったかもしれませんが、特に分かりにくいと感じる問題はないと筆者は考えます。問題60~問題63においても、問題を読んでどれだけその情景をイメージできるかがカギになると考えられるので、ここは落とせない部門ではないでしょうか。

ここまでが午前中に行われた「前半戦」になります。

後半の解説も、こんな感じで行っていきますので

どうぞ最後までご覧くださいね。


⑨介護の基本

問題64問題65問題66問題67問題68
問題69問題70問題71問題72問題73

<解説>

午後の部に入って最初の部門ですが、はっきり言ってこの部門は満点が取れます。ここで点数を落とすようであれば文字通り、介護の基本からやり直した方がいいと筆者は考えます。

特に「問題69」は、普段の介護の仕方が如実に表れてしまう部分になるので、ここを間違えてしまった人は今後の利用者との関わりについて注意してくださいね。

⑩コミュニケーション技術

問題74問題75問題76問題77問題78問題79

<解説>

気になる問題としては「問題76」。

ここ。解答を「1番か3番か」で悩んだ人も多かったように感じますが、仮に3番とした場合、老人性難聴の人においては何処から声が聴こえているのかは分かっても自分に話しかけられているとは感じづらいといった場合があるのです。

したがって、正解は1番ということになります。

老人性難聴の人との会話については、原則として3つのコツを覚えておくと良いです

  • ゆっくりはっきりとした発声で、意味のまとまりを区切りながら話す
  • 正面から話すように心がける
  • ・話しかける前に、手振りなどで注意を引いてお

⑪生活支援技術

問題80問題81問題82問題83問題84
問題85問題86問題87問題88問題89
問題90問題91問題92問題93問題94
問題95問題96問題97問題98問題99
問題100問題101問題102問題103問題104問題105

<解説>

今回の試験で一番問題数が多い部門になりますが、問題の難易度はさほどないように筆者は感じます。

ただ「問題83」「問題86」は、問題文からしっかりとイマジネーションを働かせなければ解けないので、試験中に戸惑った人もいることでしょう。

26問ある中で筆者が気になる問題としては「問題96」。

「問題96」は事例問題。トイレに失敗して以降、気持ちの落ち込みが続くKさんへの対応について選択肢を選ぶ内容になっています。

施設介護に携わる人がよくやってしまうのが3番で、失敗しないようにという思いからの行動になると考えられますが、この対応では反ってKさんの気持ちをさらに落ち込ませてしまいかねません…

ここでキーワードになるのがトイレに失敗した要因を探り、それが分かった上で行う「最初の対応」

排せつに関する悩みや不安はデリケートなものであり、女性であればなおのこと。

「気持ちに寄り添う」ことが大前提でなければならないとの視点から考えると、解答は1番が正解になるでしょう。

⑫介護過程

問題106問題107問題108問題109
問題110問題111問題112問題113

<解説>

介護過程というのは「アセスメント→計画立案→実施→評価」の流れで行うプロセスだということが分かっていれば、おそらく問題なく正解を導き出せただろうと筆者は考えます。

それをふまえ、筆者が気になる問題は「問題106」と「問題113」。

「問題106」は文字通り「介護過程の目的」です。日々の介護に従事する中で避けては通れない重要な内容なので、知っておかないと仕事にならないといっても過言ではありませんが、介護過程という言葉の意味を知っていれば大丈夫!解答は5番ということになります。

「問題113」は「事例研究を行う目的」を聞かれていますが、これがある意味「問題106」の解答と連動しているようなので「問題106」が分かった人は正解を導き出すことができたでしょう。

正解は3番になります。

⑬総合問題

問題114問題115問題116問題117問題118問題119
問題120問題121問題122問題123問題124問題125

<解説>

総合問題は4つに分かれていて、各3問ずつ問題がありましたね。

その中で筆者が気になる問題は、総合問題1から「問題114」と、総合問題3から「問題120」。

「問題114」はアルツハイマー型認知症に起因する「脳委縮の部位」について問われていますが、その部位とは側頭葉にある海馬かいばと呼ばれる部分になるので、正解は4番になります。

「問題120」は「失行」に関する問題で、選択肢だけを見ると何がどうなのか分からない人も多かったでしょうけれど、キーワードになるのが「Dさんが上着の袖に頭を入れようとしている」という部分になります。それを踏まえ、改めて選択肢を見ると自ずと答えは3番であることが分かりますよね。

第35回介護福祉士試験の解答速報と気になる問題の解説でした。


第35回介護福祉士試験・難易度並びに合格ラインは?予想される合格率は?

今年受験された人、難しかったでしょうか?

筆者も実際の試験問題を解いてみて、介護福祉士が知っておくべき内容の幅がかなり拡がっているように感じました。「こんなことまで知っておかないといけないの?」と率直に感じる問題が、ここ数年の間に増えているのは間違いないようですね…

しかしながら、介護に関しての基本的な考え方を問う内容や事例問題などが増えていることもあって、全体的な難易度は昨年とほぼ変わらないように筆者は考えます。

したがって、難易度はA~Eで示すとD(比較的解きやすい)」

合格ライン85点~90点ではないかと考えられます。

(ちなみに筆者の点数は、97点/125点満点でした)

合格率については昨年は72.3%でしたが、今回も7割を超えてくると筆者は考えます。


まとめ

今回は【実録】介護の本質chから

第35回介護福祉士試験・筆記試験解答速報!

現役介護福祉士が気になる問題を徹底解説!と題してお送りしました。

筆記試験を受けられた皆さん、本当にお疲れさまでした。

実技試験(令和5年3月5日)のある人は、先に筆記試験の合否が分かりますので、合格したら実技の方も気を抜かずに頑張りましょう。

合格発表は、令和5年3月24日(金)14時です。

一人でも多くの仲間ができることを筆者は期待しています。

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