今回の「よもやま話」は
「ジャイアンに視る日本の未来」と題してお送りします。
この記事では、6月23日の「沖縄慰霊の日」を迎えるにあたり
現世に拡がる思考について、国民的人気アニメ「ドラえもん」のキャラクター
ジャイアンを例に挙げながら、日本の未来について考えてまいります。
ジャイアンに視る日本の未来:ジャイアンの真の姿とは?
ジャイアンとは…
お子さんから年配の人まで幅広く知られているアニメ
「ドラえもん」において登場する「大柄のガキ大将」ですよね。
イメージ的には、こんな感じでしょうか。
- いつものび太をいじめている
- 同級生や年下の子どものおもちゃを取り上げる
- 気に入らないことがあると着火が早くゲンコツが飛び出す
- 歌がヘタ
- お前の物は俺の物、俺の物は俺の物
これだけを見ていると、何とも悪い子のように思いますが
ここで注目してもらいたいのが一番最後に挙げた
「お前の物は俺の物、俺の物は俺の物」という言葉。
この言葉をそのまま捉えると「強欲、自分勝手、わがまま」といった言葉が浮かびますが、よく意味を考えてみてください。
彼のいう「俺の物」の中に
のび太くんやスネ夫くん、しずかちゃんやドラえもんなどが入っているとしたら如何でしょう?
彼がよく使うフレーズに「心の友」というものがありますが
「俺の物=心の友」という考え方をすれば
この言葉は「友達想いの優しい子」という印象に変わりますよね。
見た目や立ち振る舞いはあまり良くないとしても
映画などで観られる「いざという時には自分を顧みず、仲間のために勇敢に立ち向かう姿」こそがジャイアンの真の姿なのではないかと筆者は考えます。
そんなジャイアンですが、アニメの中で見た目が美しい
「きれいなジャイアン」になったことがあります。
こんな感じです。
違和感ありありですよね…
このジャイアンが登場したのは「きこりの泉」というタイトルのお話。
どんな内容だったのか。内容の一部をご覧ください。
あらすじは、このようになっています。
イソップ寓話の「金の斧・銀の斧」をモチーフとした内容。
のび太が綺麗なグローブで、ジャイアンのグローブがズタボロになったので、それが気に入らないジャイアンはスネ夫の話も引き受け無理矢理交換してしまう。
その頃、のび助が誤ってドラえもんのどら焼きを食べてしまい、泣きつく。
仇を取ろうとする形で豪華などら焼きと綺麗なグローブを交換してもらう。「きこりの泉」の効果を知ったジャイアンが欲張っていろんな物を泉に入れようとするが、うっかり自分が落ちてしまう。
その結果、女神ロボットと共に登場したのが、きれいなジャイアン。
「あなたたちが落としたのはこのきれいなジャイアンですか?」と尋ねる女神ロボットに対し、ドラえもんとのび太が「いえ、もっときたないの!」と答えてしまったため、
「あなたたちは正直ですね!ごほうびに、このきれいなジャイアンをあげましょう」
と、きれいなジャイアンを譲与された。アニメでのこの話のラストでは、本来のジャイアンは「汚い俺はどうなるんだ~!?」とボヤき、のび太とドラえもんが助けようと駆けつける場面で話は終わる。
ちなみにきれいなジャイアンは助けようとしない。
引用元-ピクシブ百科事典ほか
結構人気の高い作品のようで、筆者もよく覚えているのですが
「これとテーマと何の関係があるの?」と思っておられる人、多いでしょうね。
実は「大いに関係があるのです」
その真意について、次の章でお伝えします。
沖縄戦当時に広がっていた思想に限りなく近づく現世の日本
昭和20年3月26日に開始となり、6月23日に日本軍としての組織的戦闘が終わりを告げることとなり、終戦となった「沖縄戦」。
実際には戦闘はないものの戦争状態は続いていて
完全に終結したとされるのは9月7日のことだったとされています。
「沖縄戦」において特徴的なものをいくつか挙げると「日本領土において唯一の地上戦」や「軍人よりも一般人の方が死者が多い」といったものがあるのですが、何より怖ろしいのが「思考の洗脳」。
どういうことか?
当時の国民が、国に根付かされていた思想は、このようなものでした。
「軍官民共生共死(ぐん・かん・みん・きょうせい・きょうし)」という指導方針の下、住民が米軍に投降することを許さなかった。
「生きて虜囚(りょしゅう)の辱(はずかし)めを受けず」(捕虜になるくらいなら死を選べ)との考えにより、自決や集団死を余儀なくされた。
引用元-朝日新聞デジタル
窮地に追いやられたとしても人に頼らず
どうにもならないのであれば死になさい
この思想… 令和の世に通じていませんか?
国民が求めているのは「きれいなジャイアン」ではなく「真の姿のジャイアン」
現世の政治、社会においてはこのようなことがいえます。
- 「経済大国」「先進国」というふくよかな身形で、海外においての外面が良い割に、いざという時には私利私欲のみに奔走し、自国民に対してのセーフティーネットは穴だらけ…
- 自助ばかりを余儀なくされ、心も身体も疲弊した挙句に自殺を選ぶ人が増え続ける
- 見てくれだけは一丁前で、中身は邪な部分が肥大し、本質はスカスカ
「きこりの泉」に登場した
「きれいなジャイアン」のようですよね。
その「きれいなジャイアン」のような現世の政治が、これからの未来に行おうとしているものは、先程沖縄戦の下りでお伝えした「思考の洗脳」ではないかと考えた時、恐ろしいくらいにリンクする部分が多いのではないでしょうか。
私たちがイメージするジャイアンとして、現世において政権がやっていることに置き換えてみます。
冒頭部分にあったイメージと照らし合わせてみると、如実に表れてきます。
- いつものび太をいじめている→マイナンバーなどにおける情報搾取
- 同級生や年下の子どものおもちゃを取り上げる→公平性を欠いた税金や保険料徴収
- 気に入らないことがあると着火が早くゲンコツが飛び出す→官僚などへの圧力や左遷
- 歌がヘタ→答弁や会見が上滑りもしくはカンペ読みでも意味不明
- お前の物は俺の物、俺の物は俺の物→権力を笠に私腹を肥やす
「俺の物」の下りに至っては「そのまんま」、「額面通り」ですよね。
「俺の物=心の友。この身すべてを投げ打ってでも大切なものを護る」とした真のジャイアンの姿こそが今、沖縄の想いを含めた日本の人々が求める政治だと筆者は考えます。
まとめ
今回の「よもやま話」は
ジャイアンに視る日本の未来 と題してお送りしました。
今から約10年前に「美しい国づくり」と宣っていた人がいましたね。
現世の日本を視てみると、何を以て美しいとするかは
「きれいなジャイアン」ということになるのは明白です。
無骨ではあっても、人として当たり前の言動が行える国であってもらいたいというのは、あなたも同じ想いなのではないでしょうか。
戦禍の犠牲となった人々の無念を弔い
未来永劫において悲しみを繰り返さないことを切に願います。
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