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【メンタルエイド】BRAND-NEW MUSIC DAYS
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今回あなたの心に届けたい楽曲は
日向坂46 の 僕なんか です。
歌詞の意味を考察し、この歌が伝えたい想いの本質に迫ります。
言葉では言い表せないくらいに切ないラブストーリー
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2022年に発表された、4分29秒のこの曲の世界観は
言葉では言い表せないくらいに切ないラブストーリー。
全体を通してマイナーコードにフラットが付く低音の曲調ではあってもテンポは速め。
青春時代を駆け抜けるイメージで、恋することへの秘めたる想いを低めのメロディーラインで表現しているように筆者は感じます。
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「キュン」や「アザトカワイイ」などといった、どちらかといえば元気で明るい青春時代の恋の歌を歌っているイメージが強い日向坂46ではありますが、この歌の世界観を考えた時、恋することで傷つくことやすれ違う想いなどを経験して、大人の女性へと成長する姿を感じ取ることができますね。
次の章は、いよいよ歌詞考察。
この歌が伝えたい想いの本質を、どうぞご一緒に。
歌詞の意味を考察①:すれ違う想いが生んだ「愛しさの方向」の違い
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さて、歌詞考察に入ります。
君を愛す資格がない 僕なんか…
このフレーズから始まる歌詞をぼんやりと見ているだけでも胸が締め付けられそうな悲しみを感じますが、深掘りしていけばこの歌の本質が見えてきます。
決して悲しみだけでは終わらない歌ですので、どうぞご安心を。
それでは1番の歌詞から見ていきましょう。
そこに咲いてた花 気づかないまま跨いで
あれが綺麗だったと後になって思った
無視してたわけじゃなく 生きるのに忙しくて
振り返った時に君の存在を知った
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青春時代の楽しい日々を仲間と一緒に過ごす中
気がつけば、いつも側で笑っていた「君」。
それはクラスメイトなのか。部活のマネージャーなのか。
どちらにしても「一緒にいると楽しい存在」としか考えられなかった。
そんな感じが読み取れます。
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勉強や部活など、がむしゃらに駆け抜ける日々で
何かに躓いて後ろ向きの感情に苛まれた時
心のどこかにある「空虚感」に気づく「僕」。
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今まで気づかなかった「空虚感」。
それを埋めてくれていた存在… それは、君だったんだね…
そんなイメージになるでしょう。
見た目ではない
その性格にどんどん惹かれて
やっと理想の彼女とわかった
僕なんか 今さら 君のそばにいちゃだめだ
募らせた想いを どんな言葉で伝えればいい?
僕なんか このまま 遠くで盗み見ながら
情けない自分に 諦めろと呟くだけ
初めから間違ってた 愛しさの方向
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あまりにもナチュラル過ぎて「僕にとってかけがえのない存在」だとは思っていなかった。
どんな時も一緒にいてくれたのは、僕のことを大切に想っていてくれたからだったのだ…
そんな想いを分からずに、ただ「一緒にいると楽しい存在」としか考えず
君への遅すぎる恋に目覚めた今の僕が、君に何をしてあげられるだろうか…
この想いが「僕なんかが今さら、君のそばにいちゃだめだ」へと返り
その想いをループさせていくイメージになります。
そして、愛しさの方向とは
僕にとっての君は「一緒にいると楽しい存在」であり、君にとっての僕は「かけがえのない存在」ということだったと考えると「間違っていた」ことが判るでしょう。
歌詞の意味を考察②:自分を俯瞰することで知った「確かな想い」、そして「感謝」
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彼女の想いに気づいた彼。
この後、2番の歌詞では「自分自身を責める僕」の姿が痛々しいです…
一緒に見ていきましょう。
後出しで好きなんて 告白をしたって
調子がいい奴と君は呆れちゃうだろう
鈍感でごめん 一目惚れとかしたことないから
心の声を聴こうとせずに…
君なんか もちろん 僕にはもったいないけど
一生で一回 そんな奇跡 起きないかな
君なんか 僕には 手の届かないマドンナ
わかってはいるのに この動悸が止まらない
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彼女の本心を知った後になってから膨らみ続ける彼の想い。
張り裂けそうな胸の奥で、どうにもならない恋がイメージされますよね。
ブリッジ部分では、自分を俯瞰して見ることができた彼が
素直な気持ちで想いと向き合う姿が窺えます。
この恋よ ネガティブになるのは
僕がいけないんだ 自分に自信がなくて
「僕なんか」って否定的になる
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自分に自信がないのは「同じことを繰り返し、同じ想いを君にさせてしまうかもしれない」と考えるから。あるいは「今の感情が、自分の独りよがりかもしれない」と考えるから。
そして、その想いを伝えようとしても「(今まで君の想いが分からなかった)僕なんか(が)…」という感情に支配されてしまう自分の情けなさが気持ちを「ネガティブ」にしてしまう…
そんな感じでしょうか。
できるなら 一瞬 僕に振り向いてくれたら
この愛が確かに 真実だって証明しよう
フレーズ的には強い決意に感じられますよね。
この言葉の中には「今、抱いている君への想いを飾らない言葉で伝えたい」とする想いと「今まで気づいてあげられなくて、ごめんなさい」、「僕に恋してくれてありがとう」といった感情が含まれているように筆者は感じます。
歌詞の意味を考察③:僕の本心と2人の恋の行方
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そして、大サビへと向かいます。
僕なんか 今さら 君のそばにいちゃだめだ
募らせた想いを どんな言葉で伝えればいい?
僕なんか このまま 遠くで盗み見ながら
情けない自分に 諦めろと呟くだけ
初めから 間違ってた 思い出の残し方
僕なんか 僕なんか もう二度と言いたくない
思い出の残し方については、僕にとっては「君を含めた仲間との思い出」であり、君にとっては「僕と2人で過ごした想い出」だったと考えると「間違っていた」ことが判るでしょう。
すべての演奏が終わった後に歌われる「もう二度と言いたくない」が僕の本心。
言いたくないからこそ、今度の恋はちゃんと想いを伝え合い、確かめ合おうとする「前向きな考え方」になれていると筆者は考えます。
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ここで歌詞は終わっていますが、この後の2人はどうなって行くのでしょうか?
- 「もう二度と同じ過ちを犯さない。だからもう一度君と一緒に恋をしたい」
- 「君から教わった恋をしっかりと胸に刻んで、次の恋をしよう」
考え方は様々でしょう。
曲調や歌詞の展開から考えれば、前者の可能性は低いかもしれません。
しましながら、自分を俯瞰して見ることができた「僕」は
「僕なんかが、また君に恋をしていいのだろうか?」との想いに苛まれることは
筆者はもうないと考えます。
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あくまでも「希望的観測」ではありますが
お互いの気持ちがまだ「好き」であるとするならば
今度は「恋」ではなく「愛」へと進んでいってもらいたい。
筆者はそう考えます。
まとめ
今回は
日向坂46 の 僕なんか について
歌詞の意味を考察し、この歌が伝えたい想いの本質に迫りました。
BRAND-NEW MUSIC DAYSでは
この他にもたくさんの楽曲をご紹介していますので
そちらの方もどうぞご覧くださいね。
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