
【メンタルエイド】
BRAND-NEW MUSIC DAYS

毎回、一つの楽曲を徹底考察し、あなたの心に癒しと力をお届けする本シリーズ。
今回は、Uruさんの「フィラメント」を考察します。
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はじめに

Uruさんの楽曲「フィラメント」は、映画『おいしくて泣くとき』の主題歌として書き下ろされました。
初めて聴いたとき、胸がぎゅっと締め付けられるような切なさを感じた人も多いのではないでしょうか。
しかし、聴き込むほどに、その奥には深い温もりが流れていることに気づかされます。
この曲が描くのは、離れてもなお心の中でつながり続ける想い。そして、消えてしまいそうなほど儚いけれど、確かに灯り続ける光。
まるで「運命の赤い糸」のように、二人を見えない力で結びつける存在です。
今回は、そんな「フィラメント」の歌詞をじっくりと読み解きながら、この楽曲が伝えたい想いの本質に迫っていきたいと思います。
映画『おいしくて泣くとき』とのリンク

『おいしくて泣くとき』は、母を亡くした少年と、父が営む子ども食堂に通う幼馴染の少女の物語。
二人は互いに孤独を抱えながらも、ひと夏の時間を通じて密やかな初恋や大切な約束を交わします。
しかし、突如訪れた別れが二人を引き裂き、30年の時を経て奇跡のように再びつながる——。
まさに「フィラメント」は、この物語の根底に流れる“儚くも確かな絆”を音楽で描いているのです。
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歌詞の意味を徹底考察!

それでは歌詞考察に入ります。
歌詞の中から、心に刺さるフレーズをピックアップし、深掘りしていきますね。
※全文を知りたい方は、以下のリンクからご確認ください。
心に刺さるフレーズとその考察
「点いては消える街灯を見てた 心許ない灯りの中」

街灯の光は、一瞬灯ってはまた消えていく——まるで人の記憶や想いの儚さを象徴しているかのようです。
夜道で心細くなりながらも、そのかすかな光に導かれるように歩く。
その光は強くはないけれど、確かにそこに存在し、闇の中に寄り添うように輝いている。
まるで、幼い頃に交わした約束や、誰かがくれた優しさの記憶のように…
薄れてしまいそうでも、決して完全には消えない“想い”がそこにはあるのです。
「行き場を失くした冷たい右手を 握ってくれた君の手が優しかった」

このフレーズには、孤独の中で差し伸べられる“救い”が描かれています。
右手は、自分の意思で誰かを求め、掴もうとする手。
けれど「行き場を失くした」とあるように、この主人公は誰かに手を伸ばすことさえできず、ただ冷たくなっていたのでしょう。
そこに、そっと包み込むように握られる「君の手」。
それは温もりをくれるだけでなく、「あなたは一人じゃない」と静かに語りかけてくれる存在なのです。
この一節には“孤独な心にそっと寄り添う優しさ”が凝縮されています。
「丸い背中を二つ並べた夜の空に 指で小さな夢を描いている」

背中を並べる二人の姿には、言葉を交わさなくても通じ合う特別な関係が感じられます。
夜空という広大なキャンバスに、指で”小さな夢”を描く——
それは「こんな未来があったらいいな」という儚くも愛しい願い。
この一節は、幼い頃に描いた無邪気な夢、そして未来に希望を抱いていた二人の姿を想起させます。
それが叶ったのか、叶わなかったのかは歌詞の中では語られません。
しかし、夜空に描いた夢は決して消えず、“どこかにずっと存在している”のです。
「熱くなっていく手を君に握り返して もう一度小さく願った」

手が「熱くなる」という描写には、心の奥底から込み上げる感情の高まりが表れています。
そして、それを「握り返す」という行為。
これは、相手の想いを受け止め、共鳴し、同じ方向を向こうとする意思の表れではないでしょうか。
「もう一度小さく願った」というフレーズには、一度は諦めかけた夢や約束を、再び胸に刻もうとする姿が見え隠れします。
それは、過去の喪失や後悔に対する“静かな決意”なのかもしれません。

指で描く夢は、どんなものなのでしょうね。
きっと笑顔に溢れた楽しい日々が続いていく未来予想図のようなものではないかと筆者は考えます。
胸の奥 抱きしめていよう

この想いは、君と過ごした証として胸に秘めておく。
そして、運命の赤い糸に願いを託し、再び会える奇跡を信じて生きていく…
そんな心情を描いているのではないでしょうか。
これが、この歌が伝えたい想いの本質であり、仄かな光がつなぐ運命の赤い糸ということになると筆者は考えます。
まとめ

今回は、Uruさんの「フィラメント」について徹底考察しました。
「フィラメント」は、儚さと温もりが交錯する楽曲。
歌詞には、かつて交わした約束や、消えそうで消えない”想い”が繊細に描かれています。

それはまるで、“運命の赤い糸”のように、時を超えて二人を結び続ける存在なのかもしれません。
BRAND-NEW MUSIC DAYSでは
この他にも多くの楽曲を考察していますので
そちらの方もどうぞご覧くださいね。
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