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【メンタルエイド】
BRAND-NEW MUSIC DAYS
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今回あなたの心に届けたい楽曲は
キタニタツヤ さんの ユーモア です。
はじめに
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日本のシンガーソングライター「キタニタツヤ」さんが手掛けた
広瀬すずさん主演の映画『ゆきてかへらぬ』の主題歌であるこの曲。
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そのタイトルからは一見、軽やかな印象を受けるかもしれませんし、楽曲もシンプルなメロディーと詩的な言葉で紡がれていますが、歌詞をじっくり読み解くと、喪失と記憶、そして再生の物語が静かに浮かび上がってきます。
特に注目すべきは、タイトルの「ユーモア」には、単なる「humor(ユーモア)」としての面白さや優しさに加え、「you more(もっと君を)」という深い愛情と喪失の感情が重なっているといった「二重の意味」がある点です。
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この「二重の意味」は、映画「ゆきてかへらぬ」が持つ本質的なテーマともつながっており、伝えたい想いの本質へとフィードバックされていると考えられます。
ある意味において、壮大な人間模様といっても過言ではない楽曲…
どんな想いが込められているのでしょうか。
今回は、キタニタツヤさんの楽曲「ユーモア」について
印象的な歌詞の意味を徹底的に考察し
この歌が伝えたい想いの本質をお伝えします。
どうぞ最後までご覧ください。
歌詞の意味を考察!歌詞全体から伝わってくるメッセージ
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それでは歌詞考察に入ります。
まずは印象的な歌詞を見て行きましょう。
乾いた空に雨雲が押し寄せるように
涙があふれそうになる夜
きみのおどけた声がききたい
「ユーモア」 キタニタツヤ 歌詞引用
ぬるい陽だまりをひとりで歩いて
飼い慣らさせないままのさびしさがある
強い風の日の急ぎ足の雲に
追いつくようにきみは走り去った
「ユーモア」 キタニタツヤ 歌詞引用
波の音が永遠に響く海
歌うように跳ねる砂が足を舐める
「ユーモア」 キタニタツヤ 歌詞引用
乾いた空に雨雲が押し寄せるように
涙があふれそうになる夜
きみのおどけた声がききたい
やさしいユーモアをもっと教えて
「ユーモア」 キタニタツヤ 歌詞引用
くだらないジョークをいくつもまじえて
悲しい話をうまいことごまかす
散らかる心の部屋を片付けて
余白を生むようにきみの詩は在った
「ユーモア」 キタニタツヤ 歌詞引用
僕たちは永遠でいられない
それでも言葉の残響は名残る
「ユーモア」 キタニタツヤ 歌詞引用
束ねた花に煩いがほどけていくように
きみから見た世界は柔らかい
ゆるむ頬で真似してうたう
「ユーモア」 キタニタツヤ 歌詞引用
抱きしめあえない星座たち
夜の隔たりの距離を詩は渡っていく
「ユーモア」 キタニタツヤ 歌詞引用
乾いた空に雨雲が押し寄せるように
涙があふれそうになる夜
冷蔵庫の音がうるさい
きみのおどけた声はもうきけない
きみのユーモアを覚えておこう
「ユーモア」 キタニタツヤ 歌詞引用
喪失と再生の物語
「ユーモア」は、失われた存在への哀しみと、その思い出に寄り添う優しさが織り込まれた楽曲です。歌詞の中には、別れを受け入れられずにいる心情や、過去の温もりにすがる切なさが描かれているのが分かるでしょう。
映画『ゆきてかへらぬ』のテーマも同様に「逝きてかへらぬ(命が尽きる前に浮かぶ忘れられない思い出)」と「行きて帰らぬ(それぞれの道を歩む)」という二重の別れを映し出していると考えた時、先程お伝えした「二重の意味」が「喪失と再生」であるといえるのではないでしょうか。
歌詞全体を通して、喪失の悲しみと向き合いながらも
その先にある再生への希望を感じ取ることができるでしょう。
印象的な歌詞を深掘り!伝えたい想いの本質とは?
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ここからは、歌詞の中でも特に印象的なフレーズについて
独自の視点から深掘りした考察を見て行きましょう。
1. 繰り返されるフレーズの意味
乾いた空に雨雲が押し寄せるように
涙があふれそうになる夜
このフレーズは、ふとした瞬間に押し寄せる感情の波を象徴しています。晴れた空に突然現れる雨雲のように、喪失感は日常の中で突然胸に込み上げてくるもの。映画のストーリーでも、過去の記憶が突如として主人公を包み込むシーンと重なる感じがします。
2. 「おどけた声」と「やさしいユーモア」
きみのおどけた声がききたい
やさしいユーモアをもっと教えて
このフレーズは、喪われた存在とのかけがえのない記憶を求める切実な願いを表現している部分。楽曲のタイトルが「ユーモア」であることから、ここでの”ユーモア”は単なる笑いではなく、人生のつらさを和らげる優しさとして描かれていると筆者は考えます。
冷蔵庫の音がうるさい
きみのおどけた声はもうきけない
日常の何気ない音すら、かつて聞こえたはずの声を思い出させる…
この対比は、喪失の実感と日常の空虚さを強調しているのではないでしょうか。
3. 楽曲タイトル「ユーモア」の二重の意味
僕たちは永遠でいられない
それでも言葉の残響は名残る
抱きしめあえない星座たち
夜の隔たりの距離を詩は渡っていく
この2つのフレーズが、映画のタイトル「ゆきてかへらぬ」とリンクし、楽曲タイトル「ユーモア」の本当の意味につながっていると筆者は考えます。
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「逝きてかへらぬ」ものだからこそ人間であり、その人が紡いだ言の葉は、時として心を癒し、明日を生き抜く勇気に変えてくれる。「行きて帰らぬ」ほど遠く離れていても、想いを通わせ合うことで、夜空に輝く星が距離を縮めてくれる…
そういった視点で考えた時、「ユーモア」もまた「humor(ユーモア)」と「you more(もっと君を)」の二つの意味を持っていると考えられるのではないでしょうか。
優しい笑いによって悲しみを癒やす力と、亡き人への深い愛情が同時に込められている。これによって、曲全体に喪失と再生の物語がより深く響き渡り、人々の心に深く刺さるメッセージになっていると筆者は考えます。
まとめ
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今回は キタニタツヤ さんの ユーモア について
歌詞の意味を徹底的に考察し、この歌が伝えたい想いの本質をお伝えしました。
BRAND-NEW MUSIC DAYSでは
この他にもたくさんの楽曲をご紹介していますので
そちらの方もどうぞご覧くださいね。
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