今回の介護福祉chからは「介護の仕事の給料」に関する内容になります。
福祉大学や専門学校を卒業して介護の仕事を志す人や、全く違う業種から転職して介護業界に飛び込んで来られる人にとって、興味があることではないでしょうか?
「キツイ、汚い、給料が安い」の3Kともいわれる介護の仕事。
「介護の仕事は、仕事量に見合った収入が得られないので、結婚できない」というものも合わせると、悲しいことに4Kになってしまいます…
そんな介護の仕事において、実際にどれくらいお給料があるものなのか。
実際に新卒の人からも、このようなツイートを寄せられています。
結論からいうと、想像通り「いません」ですし「仕事量に見合った収入ではない」です。
今回は、このツイートでの疑問に答える形で「介護福祉士」を例に挙げて、その収入の実態をお伝えします。
あくまでも「介護の仕事をする上での1つの参考要件」としてご覧いただけると幸いです。
世間一般において「介護の仕事は給料が安い」という認識が、有難くないくらい浸透しているようですね…私自身も驚いています。
中にはお話を始める前に「安い給料でお仕事して大変ですね」って感じで、最初から決め打ちのように言われたりしますが、実際には「その通りです」と言わなければいけないのが実情なんです…
一般的な介護福祉士の生涯収入は、介護福祉士資格取得後の手当等を含め、40年間勤めたとして平均で約1億2000万円といわれています。
(賃金の高いところでは、あと3000万円程度上乗せされる場合があります)
サラリーマンの生涯収入が平均で約2億5000円ということなので、単純にいって「半分」の収入になります。
私の経験での話をすると、月収については「手取り」で約20万円でした。
(住宅手当等の諸手当込みです。夜勤を4回~5回行った場合の手当も含みます)
これは、民間経営の有料老人ホームを除けば、どの施設で働いても同じような感じです。
デイサービス(通所介護)やデイケア(通所リハビリ)については夜勤がありませんので、その手当分を入れないで見ると、月収は平均15万円~17万円程度。
ホームヘルパー(訪問介護員)については、常勤(正社員としてお仕事する場合)として、月収からすれば、平均16万円~18万円程度になります。
※これはあくまでも「介護福祉士資格を持っている場合」のものです
傾向からいえば、社会福祉施設(特別養護老人ホーム)と介護老人保健施設との比較では、「基本給が高め」なのが社会福祉施設であり、「手当が高め」なのが介護老人保健施設ということになります。
したがって年収換算すると、一般的な介護福祉士の年収は約250~300万円前後と推測できますし、私が実際に介護福祉士として受け取っていた給与もそれくらいでした。
介護保険制度の改正による処遇改善などによって、少しばかり収入は増えてはいますけど、経済面で厳しいことには変わりありません。
ですから「介護や福祉でお金を稼ぐ」なんて考え方は、正直言って「ナンセンス」です。
- 目に見えた利潤を生み出す仕事ではなく、目に見えないものの価値を高める仕事
- 収益性や金銭的欲求よりも承認欲求を満たす仕事
「お金では得られないものを得るため」
「確かな介護技術を得て、多くの人が笑顔で暮らせるお手伝いをするため」
との考え方でなければ、長くは続かないのではないでしょうか…
今回は「【体験談】介護の仕事の給料って、どれくらいですか?」との疑問に答える形で、実際に受け取った給与額もふまえてお伝えしました。
先程もお伝えしたように、介護の仕事は「お金では得られないものを得ることができる仕事」です。
お金は大事なものですが、お金はあくまでも「生活上の1つの道具」にしか過ぎません。
人間として最も大切なことは
「人として何を得るか」
「人として何を学ぶか」 になると私は考えます。
得たもの、学んだものをフルに活かして、たとえ少しずつではあっても「道具」を増やしていけるような仕組みづくりが必要になるのではないでしょうか。
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