令和3年11月30日。
野党第一党である立憲民主党の代表選挙が行われ、泉健太さんが選出されました。
47歳での代表選出は、れいわ新選組代表の山本太郎さんに次いで2番目の若さ。
政治においても世代交代をイメージさせるものとなりましたが
世代が変わってもやっていることが旧態然としていては何にもならないと考えます。
そこで今回は、代表選挙における所信表明で述べられた政策や公約を徹底検証しながら、泉さんがどのような政治を行い、国民をどのように導いていこうと考えているのかの「本気度」を、皆さんと一緒にチェックしていくという内容になります。
しっかりとした政治信条と明確な立ち位置で国民の信頼を勝ち取り
野党第一党ではなく政権奪取へと進んでいけるのか。
はたまたルックスが良いだけで腹黒い首長と
適当な思いつきで住民を振り回す市長が代表を務める「有頂天野党」に
野党第一党の座を取って代わられてしまうのか。
この記事を読めば、はっきりすると考えますので、どうぞ最後までご覧ください。
それでは始めていきましょう!
泉健太さんの政策・公約とは?1つ1つ検証していきましょう
まずは、泉さんの立憲民主党代表選挙での所信表明から一緒に検証していきましょう。
代表選挙前に行われた質疑応答の中から一部を抜粋してお伝えします。
- ▼先の衆議院総選挙の総括ならびに今後についての考え方
- ▼日本の未来をどう変えるのか
- ▼国民からの誤解「対案を出さずに批判ばかり」にどう応えていくのか
- ▼政治に無関心な人、中間所得層にどのようにして関心を持ってもらうのか
この順番に検証していきます。
(全文をご覧になりたい人は、コチラからどうぞ)
先の衆議院総選挙の総括ならびに今後についての考え方
敗因としていくつかあるが、大きなものとして2つ。 1つは、せっかく野党共闘をしても、自分たちの政策を国民の皆さまに十分に伝えられたかどうか。 もう1つは、国会での戦い方が国民の皆さまに誤解を招く形になってしまい、実際にどのような活動をしているのかが見えていなかったということ。 この2つにおいては、発信の方向性や説明の手法を変えていく必要性がある。 党の改革を含め、立憲民主党がこれまでに行ってきた「生きづらさを抱えて暮らす人々に寄り添い、生活を支える」という良さを活かしながら、先頭になって取り組んでいきたい。
党の政調会長として選挙に臨まれていたようですが
敗因分析を自分なりに行っていますね。
発信の方向性や説明の手法を変えることには異論はありませんが、最後に述べられた部分を含め、全体像として、ある意味で「お尻の落ち着かない政党」との印象が強く見られるので、どっしりと成熟した政党への脱皮を期待したいです。
この「お尻の落ち着かない」というのは、先の「民主党」時代の政権運営が影を残す形になっていることも否めないと私は考えます。
金と権力に酔いしれて好き放題していたボクちゃんに「悪夢の民主党政権」と揶揄され、SNSなどで拡散されまくった挙句についたイメージを、どのように払拭していくのか。
この部分においては、かなりの時間を要するのではないでしょうか。
また、選挙結果や国会運営についての具体的な反省材料として、泉さんはこうも述べられています。
反省材料としては、政策をより国民の皆さまに浸透させるためには、もう少し早めに発表する必要があった。 自民党との駆け引きもあり、今回は総理も変わって、どんな手を出してくるのかが分からないので、最後の最後まで練ったものを出そうとして、結果として遅くなったことが挙げられる。 もう1つは「閣外からの協力」 今回の選挙では最大限、選挙区での一本化の構図を作ることに努めてきたが、その中で「閣外からの協力」という言葉の意味することの説明が、国民の皆さまのみならず党内の仲間においても伝わりきらなかったことが挙げられる。 今回の選挙結果を受けて、各党、立憲民主党においても、今回の議席減についての反省や検証をしっかりと行うことが先決であり、(野党共闘においては)次回も同じことをすると言うことではない。
この件についてを平たくまとめると
自民党がやることを見てから自分たちのやることを決めていった
「共産党」の位置関係でのイデオロギーを払拭するだけの説明が不十分だった
になると、私は考えます。
本来であれば「後出しじゃんけん」なので勝って当たり前ではありますが、実際には負けている訳であり、何処の何を見ていたのか?と疑ってしまう部分が多いですよね…
政策の部分においての「生きづらさを抱えて暮らす人々に寄り添い、生活を支える」というものも、メディアを活かしきれずに不完全燃焼の状態だったように感じます。
閣外からの協力についても、共産党というだけで嫌悪感を抱く人々というのは、長年に亘って自民党が常套句のように言っている「共産党が政権を獲ったら、中国やロシアのような共産主義になるぞ」という幻想に洗脳されているに過ぎないことを理解しないといけない。
その上で、政権与党である自民党と公明党においても主義主張は全く違う集団な訳であり、政権運営においても足並みは揃っていないし、足並みを揃えるのは選挙の時だけといっても過言ではありませんよね。
「共闘する」ことを悪と考えるのではなく、共闘しないと立ち行かない現状なんだから、どんな手を使ってでも政権を奪い取るんだ!といった気位で立ち向かうべきなのでは?
支援団体から突かれ、ひょっとこみたいな顔した輩に「立憲共産党」といわれただけで浮足立ってしまい、気位も尻すぼみになっていたのではないか。というのが私の見解です。
日本の未来をどう変えるのか?
◎経済においては、今よりも経済振興に努めていく。このことは経済規模だけではなく、国民生活を重視し、そこから経済力を高めていく。 ◎外交においては、平和的に危機を取り除いていくことに尽きる。日本は島国なので、平和を守りやすい環境にある。歴史と文化の蓄積を維持する意味でも平和を守っていく。 ※全文の方では例として「住宅」を挙げて述べられていましたが、内容的にズレていると感じたためここでは割愛しています。
平たくまとめると
経済においては「国内経済のエンジンをしっかり駆動させることに重きを置く」
外交においては「対話重視の外交防衛」
ということになりますよね。
時間の制約などもあってか、内容的には深みが感じられませんが
基本的には「国民生活重視」であることは間違いないでしょう。
※先の民主党政権の総括については、語られていません。
国民からの誤解「対案も出さずに批判ばかり」にどう応えていくのか
対案については、内容についての国民の皆さまへの説明(発信力)が弱かったために、このような誤解を招いていると考える。 例えばビール業界でいえば、他社の製品をひたすら攻撃しても自社の製品は売れないのと同じこと。 まずは自分たちが作った製品(法案)を大切にし、それを積極的に議論の場において発信していくことが重要。 予算委員会での質疑についても、政府のやることを1つ1つ確認していく。 給付に関する膨大な事務費用の違いにおいての指摘を続けながら、差額分についてはワーキングプアに対する給付に回すなどの提案を行っていく。
野党ヒアリングについては、本当のことをいえば「与党が悪いことをしなければいい」訳であり「国会で当事者が説明すれば済む話」ではあるが、与党側の自浄能力の問題や当事者が来ないこともあって、こういったことをやっていた。 ただ、その場で説明するのは関係官庁の役人であり、過剰な負担を強いてしまっていることを考えた時、ヒアリングのあり方も見直さなければいけないと考えている。
メディアの忖度もあると考えられますが、特に民放においては「批判している場面のみ放送している」ようにも見えてしまいます。
対案を出している部分にはあまり触れられず、政府案にも反対ばかりしているイメージが頭にこびりついて、国民においては正確なジャッジがしにくいというのが実情。
好き放題に国会を操り、踏ん反り返っているような与党の政権運営には国民も呆れ果てているにもかかわらず、なぜ彼らに政権運営を委ねるのか。
ここに焦点を絞るべき。
正しいことを、正攻法でやっていてもはじき返されるだけなのであれば
多少の強引さや変化球などを駆使し、政権を大きく揺るがすくらいの荒々しさがあってもいいのではないかと私は考えます。
ビール業界の例えを引用すれば、政府自体が企業化している感じがする昨今なので、勝つための手段はたくさん持っておくべきではないでしょうか。
政治に無関心な人、中間所得層にどのようにして関心を持ってもらうのか
多様性、共生社会という言葉が党の綱領にも入っている。そこに基づいての行動が大事。
小さな声にしっかり寄り添うこと
小さな声をムダにしないこと
生活の中で起こった小さな困りごと。
そこから既に政治とつながっていることを分かってもらうための行動。
ここにリーチした行動を大切にしていきたい。
すごく良いことを述べられていますが、気になる点が。
小さな声をしっかりと…
小さな声を…
どこかで聴いたフレーズですよね。
自民党の岸田首相は、総裁選の時に「国民の声を聴く力がある」といっていましたし、公明党の山口代表も「小さな声を聴く力」といっていたことを思い出した時、ものすごい嫌悪感を抱かずにはいられません…
泉さんが述べている「小さな声を…」が、誰に対して向けられ、誰の目線で取り組んでいくのかが、今後の立憲民主党の大きなターニングポイントになるのではないでしょうか。
まとめ
今回は
【立憲民主党】新代表・泉健太さんの政策や公約に視る本気度
と題して、新代表選出後の未来について彼が述べた内容を検証しました。
これから様々な場面で、泉さんは注目を集めてくるでしょう。
誠実な印象を受けるかもしれませんが、政治家は疑ってかかれともいわれます。
これまでの教訓を活かし、一挙手一投足をしっかりと監視していく必要があると考えます。
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