【メンタルエイド】BRAND-NEW MUSIC DAYS
今回あなたの心に届けたい楽曲は
10-FEET の 第ゼロ感 です。
歌詞の意味を考察し
この歌が伝えたい現世につながる想いの本質をあなたに届けます。
圧倒的な疾走感と獲物を狙うどう猛な野性味を感じさせるメロディー
1997年に京都で結成。
2001年にメジャーデビューを果たして以降、京都を拠点に独特の音楽センスで幅広いジャンルの音楽を展開する、メンバー全員が40代のスリーピースロックバンド「10-FEET」が、2022年に発表したこの曲。
井上雄彦原作の大人気漫画「SLAM DUNK」の劇場版アニメ
「THE FIRST SLAM DUNK」のエンディングテーマ曲でもあります。
映画の概要・あらすじなどはコチラ。
湘北高校バスケットボール部で、攻撃の主軸となるポイントガードを務める「宮城リョータ」を主人公として、彼の過去や様々な出会いの中から生まれた夢に向かって突き進む姿などが描かれている。
圧倒的な疾走感がイントロ部分から感じられ、楽曲の世界観に心が引き込まれていきます。
Aメロ、Bメロにおいては獲物を狙うどう猛な野性味を感じさせ、サビの部分では闘志をむき出しにしながら群れを成して突き進む姿が想起されるなど、聴き込むほどに感情と鼓動の高鳴りを抑えきれなくなる…そんな楽曲だと筆者は感じました。
歌詞の意味を考察!本能を持ち合わせ高き壁を打ち破れ!
さて、歌詞考察に入ります。
タイトルにある「第ゼロ感」は、人間が持つ「五感」(目、耳、鼻、口、皮膚による感覚)に起因していると考えられ、ひらめきや直感を意味するものが「第六感(脳)」だとすれば、第ゼロ感とは「人間の原点」である「本能(独自性)」だと筆者は考えます。
そういった意味合いを含め、感情の爆発や人間臭さをも感じさせる歌詞…
1番から一緒に見ていきましょう。
群れを逸れて夢を咥えた
それが最後になる気がしたんだ
獣は砂を一握り撒いた
それが最後になる気がしたんだ
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/10-feet/dai-zero-kan/
群れとは「チーム」のことであり、アニメでは「湘北高校バスケットボール部」。現世においては「友達」「仲間」ということになりますが、獣という言葉が登場することで「単に仲が良いだけのグループではない」ことが分かるでしょう。
研ぎ澄まされた空気の中で「獲物を捕らえるため」「目標や夢を実現させるため」に、それぞれの想いを一つにして闘志を燃やし、敢然と立ち向かう様子が窺えます。
それが最後になる気がしたんだとは、何を意味するのか?
後半の歌詞にも登場しますので、ここではスルーして
後半部分を含め、まとめて解説したいと考えます。
さぁ!サビへと向かいましょう!
不確かな夢叶えるのさ 約束の夜に
微かな風に願うのさ 静寂の朝に
遠い星の少年は その腕に約束の飾り
まだ旅路の最中さ 幻惑の園に
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/10-feet/dai-zero-kan/
不確かな夢とは「理想」のことであり、約束とはアニメでは「宮城リョータがお兄さんと交わした約束」。微かな風、静寂の朝が表すものは「嵐の前の静けさ」であり、約束の飾りは一般的には「ミサンガ」だと考えられますが、アニメでは「リストバンド」になるでしょう。
幻惑の園が表すものは何なのか。幻惑の意味をそのまま解釈すると「高く分厚い壁がいくつも立ちはだかる場所」となるので、アニメでは「山王工業高校の選手たち」であり、現世においては「夢を嘲笑う人たち」になるでしょう。
夢はまだ夢ではなく、理想でしかないけれど
幼き頃に誓い合った約束は、必ず果たす。
行く手にどんな高い壁がそびえ立とうとも。
「夢なんか見てやがる」「無理無理」などと嘲笑われようとも。
こんな感じになるでしょう。
引き続き、2番以降の歌詞を一緒に見ていきましょう。
霞んで消えた轍の先へ
それが最後になる気がしたんだ
手負の夢を紡ぎ直せば
それが最後になる気がしたんだ
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/10-feet/dai-zero-kan/
再び「それが最後になる」とのフレーズが登場しましたね。
今までの関連するフレーズを重ねて見ると、このようになります。
群れを逸れて夢を加えた 獣は砂を一握り撒いた
霞んで消えた轍の先へ 手負の夢を紡ぎ直せば
それが最後になる気がしたんだ
砂は滑り止めの用途があることを考えた時
砂が意味するものは「信念」だと筆者は考えました。
決して惑わされることなく一途な想いを貫き通すため
大地をしっかりと踏みしめる…
そのために必要となるのは? 確固たる「信念」ではないでしょうか。
霞んで消えた轍、手負の夢とは
今まで成し得なかった人たちの想いを描いていると筆者は考えます。
1人1人が抱く夢を理想で終わらせるわけにはいかない!
様々な幻惑やペテン、裏切りなどに翻弄されたがために成し得ることができなかった人たちの想いも胸に、仲間と共に確固たる信念の下で立ち向かっていくのだ!
俺たちならできる!そう信じている。
だからこそ「これが最後になる気がした」のだと筆者は考えます。
この勢いに乗って、2番のサビを見ていきましょう。
熱砂を蹴り抗うのさ 約束の前に
命綱は無いのさ サーカスの夜に
まだ旅路の最中さ あの場所に加速するさらに
雨上がりのシャンデリア 幻惑の園に
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/10-feet/dai-zero-kan/
先程お伝えした「砂=信念」という考察を以て、熱砂を「強い信念」と捉えれば意味は通じます。命綱は「退路」を意味し、サーカスは「一糸乱れぬ攻防」と解釈。
雨上がりのシャンデリアは、アニメでは「流れを変えるシュートが決まった瞬間」であり、現世においては「鬱積した社会を打ち破る閃光」と捉えれば、ここでの考察はこうなります。
「絶対に勝って(克って)やる!」
退路を断って、強い信念を以てどんな困難にも立ち向かう。
その想いが勢いを増し、みんなが抱く夢の実現へと加速させる。
今、その夢を現実へと誘う光が見えた!
もうすぐだ!やってやるぜ!
こんな感じになるでしょう。
ここからはバスケット用語などが散りばめられた歌詞になります。
印象的な部分を考察していきますので、皆さんもその心積もりでご覧くださいね。
Swish da 着火 you
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/10-feet/dai-zero-kan/
このフレーズ。
楽曲の終盤に何度も登場しますが、単なる言葉遊びや韻を踏むものではなくちゃんと意味はあります。「着火」の部分を筆者が最もふさわしいと考える英単語に置き換えて考察するとこんな感じです。
Swish da chuck you
バスケットでいえば、ダイレクトゴールの後「次はお前の番だ」と言いたげな仕草が投影されますが、現世においてはまさに「正念場」を想起させる歌詞です。
多くの人たちが夢破れていく中、俺たちは夢が叶うあと一歩まで来ている。
それぞれが抱く想いを一つに、すべてがこの手に託された。
やってやる… やってやるとも…
目の前にそびえ立つ高き壁を今、打ち破ってやる!
こんな感じでしょうか。
迷走 smash
Dribble trapper
Kidding me now?
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/10-feet/dai-zero-kan/
迷いがなくなった俺たちには、どんな幻惑もトラップも効かない。
ナメんじゃねぇ!
こんな感じになるでしょう。
Coyote steals the sound
Coyote steals the pass
Coyote steals the sound and pass
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/10-feet/dai-zero-kan/
直訳すると「コヨーテは音を盗む」「コヨーテはパスを盗む」「コヨーテは音とパスを盗む」。
突然「コヨーテ」が登場しましたが、決して的外れなものではありません。
コヨーテとはオオカミに似ていて、単独で行動もしますが群れを成して獲物を攻撃することも多い動物ですが、最大の特徴は「オオカミよりも小柄である」ということ。
アニメでイメージすれば、湘北高校チームは山王工業高校チームよりも小柄な選手が多いことを考えると、敵を倒すために一丸となって戦っている姿が見て取れますし、現世においては力を合わせて社会の柵に立ち向かう夢追い人たちが投影されるでしょう。
Pass code a “Penetrator”
ベース! Bebop!
ゲット triple! Buzz up ビート!
ワンラブ and marcy!
Bebop! Heat check!
Vasco da Gama ビート!
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/10-feet/dai-zero-kan/
Pass code a “Penetrator”
ベース! Bebop!
Wanna buzz up ビート!
Just wanna buzz up ビート!
脳内更地にextra pass
クーアザドンイハビ
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/10-feet/dai-zero-kan/
ペネトレーター(penetrator)とは、バスケット用語でドリブルやパスなどでディフェンスを突破してシュートを放つ攻撃の展開を意味しています。緊迫した展開がイメージされますよね。躍動感あふれる姿が描かれているのではないでしょうか。
ここまで考察して、あらためて「第ゼロ感」の意味を振り返るとこんなことが言えます。
「第ゼロ感」とは人間の原点であり「本能(独自性)」だとお伝えしましたね。
人間の独自性は2つあり、1つは情報収集における階層性の高さ
もう1つは「協力」です。
お互いの心を感じ取り、支え合いながら夢などを実現させていく。
まさに、アニメにある湘北高校が山王工業高校を倒して頂点に立つ
「夢」を実現させることと一致しているのではないでしょうか。
このことを現世において考えた時
筆者がこの歌が伝えたい想いの本質を
「本能を持ち合わせ高き壁を打ち破れ!」とした真意が分かることでしょう。
赤字で示した最後のフレーズ「クーアザドンイハビ」
どんな意味があるのか?といった意見が多くあるようですね。
クーアザドンイハビは「ビハインドザアーク」というバスケット用語を逆にして表しているというのが正解のようですが、そのままでも意味は通じます。
Behind the arc (ビハインドザアーク):3Pラインよりも後ろからのシュート
Cool at that don’t it habit (クーアザドンイハビ):カッコいいのは当然だよね。
人間が持つすべての感覚を兼ね備えたとしたら
カッコいいのは当然のことですよね。
まとめ
今回は 10-FEET の 第ゼロ感 について
歌詞の意味を考察し
この歌が伝えたい現世につながる想いの本質をお届けしました。
BRAND-NEW MUSIC DAYSでは
この他にもたくさんの楽曲をご紹介していますので
そちらの方もどうぞご覧くださいね。
コメント
「ミサンガ」じゃなくて、「赤のリストバンド」だと思いますよ?
ミサンガつけてたのはお母さんくらい。
りえ 様へ
コメントありがとうございます。
ご指摘の通り、アニメでは「赤と黒のリストバンド」が「約束の飾り」になりますね。
一般的には「赤い糸」などが想起されたので「ミサンガ」としていましたが
ご指摘を踏まえた内容にUPし、考察の幅が拡げられましたこと、感謝いたします。
素晴らしいご指摘とご意見を、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。