今回の「よもやま話」は
【参議院議員選挙2022】議席確定!本当にそれでいいのか
と題してお送りします。
令和4年7月10日。
第26回参議院議員選挙が行われました。
皆さんは、投票に行かれたでしょうか?
今回の投票率は、52.05%
- ☆25年以上に亘るデフレ
- ☆物価高騰によるインフレ
- ☆今般の感染症における失政 など
様々な問題があることに加え、元首相が凶弾に倒れるといった社会不安も重なるといった異様な雰囲気の中での選挙となりましたよね…
この記事では、今回の参議院議員選挙において、皆さんと一緒に議席確定数を確認しながら、
政治ジャーナリストでも、経済アナリストでもない一国民である筆者が「総括」をしたいと考えます。
キーワードは「本当にそれでいいのか」
様々なご意見はあるでしょうが、あなたと違った見解や総括の仕方であっても文句を言わないように。あくまでも「一国民としての見解」ですからね。
それでは始めていきましょう!
【参議院議員選挙2022】各党の獲得議席数と勢力図を見ながら、その総括をします
開票がすべて終了し、各政党の議席確定数は、このようになりました。
その結果、参議院においての勢力図は、このようになっています。
各政党別に、総括をしていきます。
【自民党】獲得議席数:63 総議席数:119
獲得議席数は改選議席(55)を上回り、単独で改選過半数に達しています。
本当に選挙に強いですよね。
ただ、実際は自民党だけで選挙に勝つことは難しい状態がずっと続いていることは否めません。
各支援団体、連立与党の支持母体からの組織票や変化を嫌う人たちからの得票に加え、今回の元首相の一件での同情票などもあっての大勝といえるのではないでしょうか。
この結果から視れば事実上
「岸田政権の政策が信任された」ということになるのかもしれませんが本当にそれでいいのか。
総裁選で語られたことなど何処にも記載されていないマニフェストや既得権益へ向けてのメッセージとも捉えられる「決断と実行」、お金が回らず、持ち金のない人が多い中での「投資促進」など、今の国民の暮らしとは到底かけ離れた施策が続いていく懸念が強いです。
「選挙結果がすべてであり、私たちが一番支持されている」
そう考えているのであれば、それは大きな勘違い。「慢心」ともいいます。
実るほど 首を垂れる 稲穂かな
本当の意味で広く国民から支持され
長く政権与党でいるためには、謙虚に真面目に直向きにというのは必須ですよね。
変に驕り高ぶることのないように、心して政治に取り組んでもらいたいです。
【公明党】獲得議席数:13 総議席数:27
獲得議席数は、前回よりも微減。
表向きよりも裏側でしか存在意義を見出せないように筆者は感じます。
いつまでも自民党の集票マシーンでいいのか。
本気で「平和の党・福祉の党」を掲げるのであれば、連立政権下で飼い慣らされている場合ではなく自らが実権を握って政権運営をやるといった気位を見せてもらいたいですね。
【立憲民主党】獲得議席数:17 総議席数:39
獲得議席数は、改選議席よりもかなり減っています。
昨年の衆院選では「野党共闘したから議席が減ったんだ」といっていた人たちは、この結果をどのように考えるのでしょうか。「辛うじて野党第一党を維持した」といった考え方を、そのまま良しとしていていいのか。
野党共闘しなくても議席が減るということは
政党自体の「オワコン化」へとつながっていると筆者は考えます。
未だに組織力が脆弱で、新代表の人もまた「良いことは言うけれど発信力が弱い」。
ある意味このことは「党の存在を示す上での致命的欠陥」ではないでしょうか。
存在感のある議員さんが当選し、再び国会に返ってくるようですね。
そういった人にお株を奪われることなく、改めて体勢を立て直し、どんなことをしても政権を奪還して、今度こそ揺るがない政権を築き上げるといった「情熱」を出してもらいたい。
今後3年間において、どれだけ本気を見せられるのか。
またしても国民から大きな課題を突き付けられたような結果でした。
【日本共産党】獲得議席数:4 総議席数:11
獲得議席数は、改選議席より微減。
大物議員が落選し、国会での戦略への影響が懸念されます。
東欧諸国や極東地域での情勢不安も選挙結果に影響しているように筆者は感じていますが、皆さんは如何でしょうか?
語られる政策は決して悪いものではありませんが
長年に亘るネガティブキャンペーンによりどうしてもイメージが良くない政党として認識されてしまっている部分を如何に払拭できるか。
この政党においては「確かな野党が必要です」といったキャッチフレーズが記憶に残っていますが、今回の結果は「確かな野党以前の問題」に思えてなりません。
何度も何度も同じネガティブキャンペーンによって、勢力を小さくされていていいのか。
伝統のある政党だけに、本当の意味での「解党的出直し」を考える必要があるのではないか。筆者はそう感じます。
【日本維新の会】獲得議席数:12 総議席数:21
議席獲得数は、改選議席の2倍。
大躍進といってもいいでしょう。勢いが一番ある政党として認知されつつあるようですが、果たして本当にそれでいいのか。
「身を切る改革」といったフレーズが人気を誇ってはいても「誰の身を切っている改革なのか」を今回の選挙を通じて有権者は少なからず気づいていますし、衆議院議員選挙から今回の選挙までの間に明らかになった不祥事の多さも、有権者は憶えていることでしょう。
自民党に入れたくない。立憲民主党もイヤ。
だからこの政党に票を入れる。
半ば「諦め」にも似た「捨て票」をもらって悦に入っている場合ではありません。
大阪の成長を鈍化、あるいはさらに下降させ続けるような政策を断行しながら、IR・カジノ誘致に現を抜かして未来をバラ色に考えていることが「お花畑」
こんなことを国レベルでされては、国民はたまったものではないですよね。
テレビ出演や選挙応援などに奔走している時間があるなら、どうしたら自分たちの手元にお金がたくさん入ってくるのかではなく、どうしたら今を生きる人々の暮らしの隅々にまでお金が行き渡るのかを真剣に考えてもらいたい。
筆者はそう考えます。
【国民民主党】議席獲得数:5 総議席数:10
議席獲得数は、微減。
若い世代には一定の支持があるようですが、イマイチ存在感がない政党ですね。
与党と野党の橋渡し的なスタンスで政策論争にも積極性があるようですが、どちらかといえば「与党の良いように使われている」感じが否めません。果たしてそれでいいのか。
伸び悩む要因としては「橋渡し的スタンス」は、ともすれば「優柔不断」、「腰巾着」といったイメージにつながっているからではないか。というのが筆者の見解です。
党首の人は「人が良いだけであまり強く主張できない」イメージがあるので、ヘンに与党に擦り寄るような言動はやめて、目線をもっと国民に寄せた主義主張をしないと「国民」とついている政党名の意味はありません。 やるなら大胆に、そして力強く。
【社民党】獲得議席数:1 総議席数:1
議席獲得数は、変化なし。
今回の選挙で政治団体に格下げしてしまうかもと思っていたので
この結果は本当に良かったと筆者は思います。
比例の得票率は2.37%。
辛うじて2%を維持し国政政党として存続できるようですが、本当にそれでいいのか。
現世において憲法改正の波が強い中、護憲政党としての本流として現行憲法堅持を貫いているのはいいとしても、やはり時流に合わなくなってきているように感じます。
ある意味、1990年代半ばに誕生した「自社さ連合政権」の頃がターニングポイントだったのではないでしょうか。以降は惨憺たる有様ですよね…
勢力自体も少ない上に、こちらの党首の人も発信力が弱いが故の結果だったように筆者は感じます。
党首の人がよく述べられている「社会民主政治」というワードも浸透していません。
特に若年世代には「頭が固い」、「思考が古い」といった印象が強いようですので、分かりやすく細やかな説明と地道な浸透活動が急務なのではないでしょうか。
【れいわ新選組】獲得議席数:3 総議席数:5
議席獲得数は、前回より微増。
というか、元々改選議席は0でしたので「躍進」といえますよね。
LIVE配信を観ている中で「政=祭りごと」と書かれた貼紙を目にしました。
本来であれば、政治はお祭りではありませんが、生活に密着したイベントが四季折々に開かれるお祭りであると考えた場合、ある意味で「政治⇔政⇔祭りごと⇔イベント」となるかもしれませんね。
代表の人がかつてTVに出演していた頃に演じられていた大人気キャラクター「メロリンQ」の降臨や「LIVEコンサート」、「盆踊り」などのイベントなどを含め、政治に参加しやすい環境づくりをしていたことは素晴らしいと筆者は考えます。
ただ、本当にそれでいいのか。
演説などにおいては一貫性があり、分かりやすい争点を掲げて訴えることができてはいても、どうしても演説ではないイベントの方に有権者の気が入ってしまうことに懸念がありますので、メリハリはきちんとつけた方が良いのではないでしょうか。
「当事者による政治を」というフレーズをよく耳にするこの政党。
今回においては各候補者が「当事者としての発信力」だけではなく「だからこそ、私は数ある課題の中でこのことを変えるために国会に行く!」といった強い信念と心を惹きつける力を以て訴えていたと感じ、この点においては続けてもらいたいです。
【NHK党】獲得議席数:1 総議席数:2
議席獲得数は、1。
暴露系YouTuberの人が比例で当選されましたので
改選議席0→1となり、党勢を少し大きくする形になりました。
比例の得票率は、2.36%。国政政党としての資格を維持しています。
「NHKスクランブル放送実現」、「高齢者の受信料無料化」といった「特化型政党」。
ある意味においてこのことが成功していると筆者は考えますが、それだけでいいのか。
他の政策については与党寄りのものが多くあり、最短で自らの政策を推進するためには、政権与党に擦り寄る形を取っていくことが予想されますので、弱小政党であっても現政権下である意味においてキャスティングボードを握るかもしれません。
形はどうあれ、人を惹きつけるものがある政党だと考えられますので、今後の政治活動や支援展開などに注目したいところです。
【参政党】獲得議席数:1 総議席数:1
今回の選挙で初登場した政党。
「国民1人1人が政治に参加するための政党」というのが由来。
メディアなどでは一切取り上げられず
YouTubeやTikTokなどのSNSによって
0からスタートして、今回議席を獲得しました。
比例での得票率は、3.33%。
国政政党の要件を満たす躍進を果たしています。
演説のLIVE配信では「今回は選挙ではなく、国民運動だ」といった訴えが印象的でしたね。
党員数は現在までで約9万人。
2020年結党以来、2年間でここまで支援が広がるのはすごいことです。
- ☆今後、どこまで党の基盤が強くなるのか
- ☆今後、国会においてどのような活動を展開していくのか
1議席というのが何とも忍びないですが「党員主導の政党」ということであり、力を合わせて国難を一緒に乗り越えていく術を、さらに「国民運動」として拡げていってもらいたいです。
まとめ
【参議院議員選挙2022】議席確定!本当にそれでいいのか
と題して、一国民からの総括を行った今回。
全体を通していえることは、有権者の心理状態が不安定な状況下での選挙だったにもかかわらず、極めて「予想通り」の結果だったということではないでしょうか。
こういった政治が生み出され、蔓延り、浸透していく「もっと前」に有権者1人1人が気づいていたら、おそらく数年前の選挙から情勢は変わっていたと筆者は感じます。
社会的影響力の強い人がこういったことになるのは本当に悔しいことですし、暴力によって人の命を奪うことなど断じて許されることではありませんが、このことと選挙とは全く関係ありません。
あるとすれば、目に見えない暴力によって苦しめられ、自らの命を絶つ人を増やしている社会が広がっていることについても考えなければいけませんよね。
特定の人たちに狭く深く忖度するのではなく、今を生きるすべての人たちに広く浅く。
私たちが生きやすい社会を目指して、今後の政治活動に全力で取り組んでもらいたい。
筆者はそう考えます。
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