今回「暮らしに役立つ情報」chからお送りするのは、8月24日に開会となる
パラリンピックについての内容です。
令和3年8月24日~9月5日まで開催予定となっている「パラリンピック」
日本・東京はコロナ禍であり、しかも感染者が急増している中での開催になりそうですね…
(様々な憶測や批判はありますが、ガス抜きでしかないようで、開催は既定路線のようです)
やるからには先に開催されたオリンピック以上に感染対策などを徹底して行ってもらいたいですが、実際のところ「どんな種目があるのか?」などについては知らない人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、東京パラリンピックで行われる公式種目などについてまとめてみました。
パラリンピックの始まりと名前の由来からお伝えした後、
実際にどのような種目が行われるのかや日本選手はどの競技に出場するのかなどについて、
後半の方では「パラリンピックとオリンピックの違い」などについてもお伝えしますので、どうぞ最後までご覧ください。
それでは始めていきましょう!
- パラリンピックの始まりと名前の由来
- パラリンピック公式種目まとめ
- アーチェリー:9種目(男女別、男女混合、団体を含む)
- カヌー:9種目(男女別を含む)
- 車いすテニス:6種目(シングルス・ダブルスでの男女別、男女混合を含む)
- 車いすバスケットボール:2種目(男女別)
- 車いすフェンシング:16種目(エペ・フルーレ・サーブルにおける男女別、団体を含む)
- 車いすラグビー:1種目(男女混合)
- ゴールボール:2種目(男女別)
- 5人制サッカー:1種目(男子のみ)
- シッティングバレーボール:2種目(男女別)
- 自転車:トラック内17種目、ロード33種目(男女別、男女混合、団体を含む)
- 射撃:ライフル9種目、ピストル4種目(男女別、男女混合を含む)
- 柔道:13種目(男子7階級、女子6階級)
- 水泳:146種目(種目別、男女別、男女混合を含む)
- 卓球:31種目(シングルス・ダブルスでの男女別、団体を含む)
- テコンドー:6種目(男子3階級、女子3階級)
- トライアスロン:8種目(男女別を含む)
- 馬術:11種目(チャンピオンシップ課目6種目、自由演技課目5種目)
- バドミントン:14種目(男女別、混合を含む)
- パワーリフティング:20種目(男子10階級、女子10階級)
- ボート:4種目(1人乗り、2人乗り、舵手付きフォアなど)
- ボッチャ:8種目(個人、ペア、団体を含む)
- 陸上競技:170種目(男女別、混合を含む)
- パラリンピックとオリンピックの根本的な違いとは?
- IPCとIOCの違い
- まとめ
パラリンピックの始まりと名前の由来
オリンピックについては「古代・近代」ということで歴史が古いんですが、パラリンピックについては「第二次世界大戦後」に始まっています。
起源となったのが1948年、医師ルードウィッヒ・グッドマン博士の提唱によって、ロンドン郊外のストーク・マンデビル病院内で開かれたアーチェリーの競技会で、先の大戦で主に脊髄を損傷した兵士たちのリハビリの一環として行われたのが始まりとのこと。
1952年に国際大会へと発展し、1960年からはオリンピック開催国で、1988年からはオリンピック開催の後に同じ場所で開催されるようになりました(この年に国際パラリンピック委員会が創設されました)
そして、その名前の由来は「パラレル・オリンピック」(もう1つのオリンピック)との意味合いから「パラリンピック」と呼ばれるようになりました。
パラリンピック公式種目まとめ
今回開催予定になっている「東京パラリンピック」で行われる「公式種目」は22の競技で539種目あります(ピクトグラムは23個ありますが、自転車競技を2分割したもののようです)
※すべての競技・種目は「障害の程度」によって分かれています。
種目数の内訳は、以下の通りです。
- アーチェリー: 9種目
- カヌー: 9種目
- 車いすテニス: 6種目
- 車いすバスケットボール: 2種目
- 車いすフェンシング: 16種目
- 車いすラグビー: 1種目
- ゴールボール: 2種目
- 5人制サッカー: 1種目
- シッティングバレーボール: 2種目
- 自転車: トラック内17種目、ロード33種目
- 射撃: ライフル9種目、ピストル4種目
- 柔道: 13種目 (男子7階級、女子6階級)
- 水泳: 146種目
- 卓球: 31種目
- テコンドー: 6種目
- トライアスロン: 8種目
- 馬術: 11種目
- バドミントン: 14種目
- パワーリフティング: 20種目(男子10階級、女子10階級)
- ボート: 4種目(1人乗り、2人乗り、舵手付きフォアなど)
- ボッチャ: 8種目
- 陸上競技: 170種目
パラリンピックだけで行われる競技・種目もあるので、詳しくお伝えしますね。
アーチェリー:9種目(男女別、男女混合、団体を含む)
3つの部門(リカーブ・コンパウンド・W1)に分かれて競技を行います。
障がいの程度によって的までの距離や的の大きさ、使用する弓などが違います。
オリンピック同様に研ぎ澄まされた集中力と強い意志がカギになる種目です。
カヌー:9種目(男女別を含む)
1艇に1人が乗り、8艇が一斉にスタート。
障害物のない直線コースで着順を競う個人200メートルスプリントで、カヤック種目とヴァー種目がありますが、ヴァ―種目では「アウトリガー」という艇を使用します(写真はコチラ)
車いすテニス:6種目(シングルス・ダブルスでの男女別、男女混合を含む)
ツーバウンドでの返球が認められている以外は一般のテニスの競技ルールのまま行われます。
車いすバスケットボール:2種目(男女別)
競技用車いすを巧みに操作しながらプレーするバスケットボール。
使用するコートやリングの高さなどは一般のバスケットボールと同じで、激しい攻防やスピーディーなパスワークが魅力の1つです。
私と同世代(50代)の人は山口百恵さんの「赤い衝撃」というドラマを思い返してもらえると分かりやすいです。
車いすフェンシング:16種目(エペ・フルーレ・サーブルにおける男女別、団体を含む)
車いすを固定した状態で競技を行う車いすフェンシングは、一般のフェンシングと同じ剣や防具を使用。ルールも一般の競技規則に準じて行われます。
胴体のみを突く「フルーレ」、上半身を突く「エペ」、上半身を突き、斬る「サーベル」の3種目が実施されます。
車いすラグビー:1種目(男女混合)
唯一車いす同士がぶつかるタックルが認められている車いすラグビー。
激しいコンタクトプレーにも耐えられる頑丈な競技用車いすを使用し、ボールは楕円形ではなくて丸い専用球を使用するようです。
ゴールボール:2種目(男女別)
パラリンピック特有の競技。視覚障がいのある選手が鈴の入ったバスケットボール大のボールを互いに投げ合い、得点を競うチームスポーツ。コート上の選手は3人。選手は障がいの程度に関わらず「アイシェード」と呼ばれる目隠しを装着し、全盲状態でプレーします。
特有競技ということなので、実際にどんなものなのか。VTRをどうそ!
5人制サッカー:1種目(男子のみ)
視覚障がい(全盲)のある選手がプレーする5人制サッカー。ブラインドサッカーという呼び名で知られています。
フィールドプレーヤー4人はアイマスクを装着し、転がると音の鳴るボールをドリブルやパスでゴールまで運びますが、ボールが両サイドを割らないようにサイドラインに壁が設置されているのが特徴の1つ。
凄く体力が要りますよね…
私も大学時代にサッカーはしていましたが、10分経たずに息が上がってしまいました…。
選手たちは、敵陣のゴール裏で味方にゴールの位置と距離、角度などを伝える「ガイド」、晴眼者や弱視者が務める「ゴールキーパー」、サイドフェンスを越えたベンチに立つ「監督」の声を聞きながらプレーします。
シッティングバレーボール:2種目(男女別)
床にお尻の一部をつけた状態でプレーします。1チーム6人編成で、一般のバレーボールよりもネットの高さを低くし、狭いコートで行います。
サーブ、ブロック、スパイクなどの際はお尻を浮かしてはダメですが、レシーブの際にのみ、短時間ならお尻を浮かせてもOKとされています。
イメージ的に選手同士の距離感が近いので、白熱した攻防が見られそうですね。
しかしながらこの「ご時世」なので、細心の注意が必要なのは言うまでもありません。
自転車:トラック内17種目、ロード33種目(男女別、男女混合、団体を含む)
選手は障がいの種類により4つのクラスに分けられ、それぞれの特性に応じた自転車で競技を行う。障がいの程度により2輪自転車か3輪自転車などを使用します。
視覚障がいの選手は二人乗り用のタンデムを使い、前に晴眼の「パイロット」が乗り、後ろに選手が乗る形になります。
なおロード種目だけ上肢で車輪を回す、ハンドサイクルを使用するクラスがあります。
射撃:ライフル9種目、ピストル4種目(男女別、男女混合を含む)
射撃は、ライフルまたはピストルで決められた弾数を撃ち、その得点を競います。一発の満点は10点。射距離10mのエアライフルで10点を狙うには、弾を的の中心にある0.5mmのマークに命中させなくてはいけません…
パラリンピックでは、銃の種類や射撃体勢が異なる13種目が行われますが、銃やコートの開発も進んでおり、満射(すべて射止める)技術が求められるため、ひとつのミスが勝敗を分けてしまうので、集中力やメンタルの強さが要求される競技種目になります。
柔道:13種目(男子7階級、女子6階級)
視覚障がい者の競技として行われています。
健常者の柔道とほとんど変わりませんが、両者が互いに組んでから主審による「はじめ」が宣告され、ふたりが離れたときは試合開始の位置で組み直すルールがある。常に組んだ状態で行なうため、体力の消耗が激しいです。
ある意味ものすごくハードですよね…
あらゆるプレッシャーを跳ねのけての勝利になるので、喜びはハンパないでしょうね。
水泳:146種目(種目別、男女別、男女混合を含む)
機能障がい、視覚障がい、知的障がいなどの選手が出場しますが、障がいの種類、レベルもそれぞれ異なるため、あらかじめクラス分けされた中でタイムを競い、順位を決めます。
なお下肢に障がいのある選手は飛び込みが難しいため、水中からのスタートが認められています。
卓球:31種目(シングルス・ダブルスでの男女別、団体を含む)
一般の競技規則に準じて行われます。
障がいの種類や度合いに応じて区分けされ、クラスごとに競技を行います。
障がいによりトスが困難な選手は、一度自陣のコートにボールを落としてからサーブを打つことができ、車いす選手のサーブは、エンドラインを正規に通過したボールを除いてノーカウントになる特別ルールがあるようです。
テコンドー:6種目(男子3階級、女子3階級)
一般のテコンドーとは異なり、頭部への攻撃が禁止されており、蹴りのみでの攻撃になります。
トライアスロン:8種目(男女別を含む)
特徴としては、オリンピックで行われるものの半分の距離「スプリント・ディスタンス」(スイム0.75キロ・バイク20キロ・ラン5キロ)の合計タイムで競い合うといったものがあります。
1つ秀でたもので勝負するか、平均して3つの種目の実力を備えて勝負するか。作戦もカギになってきますよね。
馬術:11種目(チャンピオンシップ課目6種目、自由演技課目5種目)
人馬一体となり、技の正確性と芸術性を競う馬術。
障がいに応じて工夫した手綱や鞍を使い、残存能力をフルに活かして演技をする選手もいるようです。
バドミントン:14種目(男女別、混合を含む)
座ってプレーする人の「車いす」と、上肢障がい、下肢障がい、低身長の「立位」に分かれ、障がいの程度により区分されたクラスごとのメダルを争います。
車いすのカテゴリーは、半面のコートを使用するなどの特別ルールが適用されています。
パワーリフティング:20種目(男子10階級、女子10階級)
下肢障がいの選手によるベンチプレス。障がいレベルのクラス分けはなく、体重別(男女各10階級)に分かれてそれぞれのパワーを競います。
選手はベンチに横たわり脚を伸ばしたポジションで競技を行います。
ラックからバーベルを外した状態で静止した後、審判の合図とともに胸まで下ろし、再びバーベルを上げる。これが1回の試技。床に足を着けて行うのではなく、延長されたベンチプレス台の上に足を乗せて行うのが特徴。
ボート:4種目(1人乗り、2人乗り、舵手付きフォアなど)
4人のクルーと、指示を出す1人のコックス1人で組む「コックス・フォア」、2人のクルーによる「ダブル・スカル」、クルー1人による「シングル・スカル」などの種目があります。
競技は2000mの直線レーンで行われ、ボートの先端がゴールラインに到達した順位で、勝敗が決定します。
ボッチャ:8種目(個人、ペア、団体を含む)
ジャックボールと呼ばれる白いボール(目標球)を投げた後、対戦する両者がそれぞれ赤と青の6球を投げ合い、自球をよりジャックに近づけたチームまたは個人が勝ち。
手で投げることのできない選手はキック、あるいは競技アシスタントのサポートを受けながら、「ランプ」と呼ばれる投球補助具(勾配具)を使ってボールを転がすことができます。
百聞は一見に如かず!
詳しい内容をご覧ください。
YouTuber「フィッシャーズ」の皆さんが、実際に行っているようです。
陸上競技:170種目(男女別、混合を含む)
通常に行われるスプリント種目やフィールド種目の他に、握力がなくて細いやりが握れないなど、障がいの重い選手のために考案された投てき種目があります。
ボウリングのピンに似た木製の棒(底の部分は金属製)を使用して行う「こん棒投げ」というのがパラリンピックでのみ行われる種目で、特徴的です。
以上が、東京パラリンピックで行われる予定の種目になります。
これらすべての競技に日本選手が出場されますが、種目によっては出場されていないものがあります。
出場種目の詳細については、リンクを貼り付けておきますのでご確認の上、お家で声援を贈って差し上げてくださいね。
パラリンピックとオリンピックの根本的な違いとは?
言い方は悪いかもしれませんが
「健常者が中心となっている大会」がオリンピックで、「特定の障がいを持っている者が中心になっている大会」がパラリンピックという違いがあるようです。
ただ、特定の障がいの中でも「聴覚障がい者(耳が不自由な人)」においては「デフリンピック」という大会があるようなので、一概に「すべての障がい者」という訳ではありません。
もちろん障がいの有無にかかわらず、自分の可能性を追求しながら自己ベスト更新を目指すことには何ら変わりはありませんので、コロナ禍といったご時世ではありますが、体調に気をつけて精一杯のパフォーマンスを繰り広げてもらいたいと切に願います。
IPCとIOCの違い
先日、バッハ会長が再来日するとの報道がありましたね。
何しに来るんでしょうね???
バッハ会長って、また来日するけど「オリンピックの人」でしょう?
パラリンピックに関係あるの?
こういった疑問を抱く人、私も含めて多くいると思います。
実際に本部の場所も違えば、組織の種類、法的な位置づけなども違うんです。
ちなみにIOCの本部はスイスのローザンヌにあり、IPCの本部はドイツのボンにあります。
パラリンピックを運営しているのは「IPC(国際パラリンピック委員会)」であり、バッハ会長は「IOC(国際オリンピック委員会)」ですよね。
IPCの会長はアンドリュー・パーソンズさんという方で、既に来日されています。
今回の大会開催についてのコメントは、コチラをご覧ください。
実際のところ、IPCの会長が来られているので、何でまたバッハ会長が来日するのかについてははっきり言って「訳が分からない」というのが私の見解ですが、共通点があるとすれば
IPCの本部がある場所とバッハ会長の出身地が同じなだけです。
いずれにしても「何しに来るのか分からない」訳なので、迷惑なことはしないでもらいたいですよね…
まとめ
今回は「パラリンピック公式種目などのまとめ」と題してお伝えしました。
選手の皆さんだって「何の不安もなく、多くの人の声援の下でやりたかった」と思っておられるでしょう。
今、あなたを含めた私たちができること。
「自重しながら感染予防を続けて、残念だけどお家で選手にエールを贈る」
このことを行ないながら、選手の皆さんの健闘と心身の無事を祈りましょう。
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