【メンタルエイド】BRAND-NEW MUSIC DAYS
今回あなたの心に届けたい楽曲は
中島みゆき さんの 倶に です。
歌詞の意味を考察し
この歌が伝えたい現世につながる想いの本質をあなたに届けます。
壮大なスケールで「生きるとは何か」を描き教えてくれる歌
新進気鋭の脚本家・倉光泰子が手掛けた
吉沢亮主演のCX系ドラマ「PICU小児集中治療室」の主題歌として発表されたこの曲。
PICU(Pediatric Intensive Care Unit)とは、難病を患っていたり怪我や急病により身体が重篤な状態で、集中治療を必要とする15歳までの小児患者を対象に専門的に治療を行う場所のこと。
ドラマのあらすじは、コチラ。
3年前、北海道で起こった少女の非業の死がきっかけとなり、病院に新設されたPICUを舞台に、主演の吉沢亮(28)扮する小児科医・志子田武四郎がPICUのメンバーと「倶に」命と向き合っていく奮闘を描くヒューマンメディカルドラマ。
この楽曲について、主演の吉沢亮さんは次のように語られています。
全く先の見えない暗闇に新たに道を作ろうとする志子田先生たちに そっと明かりを灯(とも)してくれるようにも 生死を彷徨(さまよ)う患者さんたちに対する応援歌のようにも聴こえました。
バラード特有のゆったりとしたメロディーラインの中に命の尊さや儚さを感じ、1つ1つのフレーズに強い想いが込められた歌声が「生きるとは何か」を教えてくれる。
壮大なスケールで描かれた人生模様が、この楽曲に集約されていると筆者は感じました。
歌詞の意味を考察!生きる灯火を消さない強い愛
さて、歌詞考察に入ります。
聴き込むほどに想いの深さや強い信念を感じる歌詞…
まずは1番の歌詞から一緒に見ていきましょう。
手すりのない橋を全力で走る
怖いのは足元の深い峡谷を見るせいだ
透きとおった道を全力で走る
硝子かも氷かも 疑いが足をすくませる
引用元-「PICU小児集中治療室」TVerフルバージョン音源より
Aメロに登場する手すりのない橋、透きとおった道。
どちらにも言えるのは「安全が担保されないもの」「未来の予測がつかないもの」ですよね。
ドラマの内容に置き換えれば、こんな感じになるでしょう。
PICUに運び込まれる子どもたちの病状は一刻の猶予もない状態。
今できる最善を尽くすにしても、人員や経験値、データなどがあまりにも不足している現状においての治療は「手すりのない橋」や「透きとおった道」を進むようなもの…
つんのめって 出遅れて
日は沈む 雨は横なぐりだ
引用元-「PICU小児集中治療室」TVerフルバージョン音源より
Bメロの部分です。
冷静さを失い、動揺することによって
目の前にある命の灯は刻々とその勢いを弱めていくばかり…
苦しみから逃れようと必死に生きようとする人の
命という名の「日(陽)」をこのまま沈ませ
周りの人たちに激しい横なぐりの雨のような慟哭をさせる訳にはいかない!
そんな強い気持ちを感じさせます。
そして、歌詞はサビへと向かいます。
倶に 走りだそう
倶に 走り継ごう
過ぎた日々の峡谷を のぞき込むヒマはもうない
倶に 走りだそう
倶に 走り継ごう
生きる 互いの気配が ただひとつだけの灯火
引用元-「PICU小児集中治療室」TVerフルバージョン音源より
「倶に」という言葉が登場します。タイトルにもありますよね。
「共に」「供に」ではなく「倶に」としているのは
この言葉には「すべてが整うこと」との意味があるからだと筆者は考えます。
すべてが整うとは、どういうことなのか。
設備やデータなどの「ハード面」はもちろんではあってもそれだけではない。
生きようとしている人、生きてほしいと願う人
消えそうな命の灯火を、どんなことをしても灯し続けさせようとする人
これらの人たちの想いが「すべて整う」ことを意味するのではないかと筆者は考えます。
この想いこそが「愛」だとするならば
筆者がこの歌が伝えたい想いの本質とした
生きる灯火を消さない強い愛へとつながっていくのではないでしょうか。
走り継ぐとは「走り続けること」を意味していて、「生きる」ことと向き合い、想いを同じくして強い愛でつながることで不可能と思えることも「奇跡」という名の希望を携え可能となるという想いを表していると筆者は考えます。
引き続き、2番の歌詞を一緒に見ていきましょう。
身代わりは要らない 背負わなくてもいい
手を引いてこちらへと 示してほしいわけでもない
君は走っている ぜったい走ってる
確かめる術もない 遠い遠い距離の彼方で
引用元-「PICU小児集中治療室」TVerフルバージョン音源より
Aメロの部分の歌詞を考察すると、こんな感じになるでしょう。
遠い遠い場所からPICUへと運ばれる幼き命。
その小さな身体の中で起こっている状況を、その子は知る術もない…
できることなら代わってやりたい…
この子が生きていく人生をまるごと背負ってでも助けたい…
その想いが確かに通じているのかは分からないけれど
しっかり指に触れる脈を感じ、心音は確かに聴こえる。
「生きたい」というまっすぐな想いを乗せて
私たちへと伝えようとしている。
独りずつ 独りずつ
僕たちは 全力で共鳴する
引用元-「PICU小児集中治療室」TVerフルバージョン音源より
その想いを受けたBメロの歌詞。
それぞれの想いを一つにして、困難な状況に立ち向かおうとする強い決意が感じられますよね。
この部分からも生きる灯火を消さない強い愛が感じられるでしょう。
そして、2番のサビへと向かいます。
倶に 走りだそう
倶に 走り継ごう
風前の灯火だとしても
消えるまできっちり点っていたい
倶に 走りだそう
倶に 走り継ごう
生きる 互いの気配が
ただひとつだけの灯火
引用元-「PICU小児集中治療室」TVerフルバージョン音源より
生きたいという想い、生きてほしいという願いが叶わず
風前の灯火となったとしても
「最期の最後まで生きた証」をこの目に焼き付ける。
1人でも多くの命の灯火を消さないためにも。
こんな想いが込められていると筆者は考えます。
まとめ
今回は 中島みゆき さんの 倶に
歌詞の意味を考察し
この歌が伝えたい現世につながる想いの本質をお届けしました。
BRAND-NEW MUSIC DAYSでは
この他にもたくさんの楽曲をご紹介していますので
そちらの方もどうぞご覧くださいね。
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