【メンタルエイド】BRAND-NEW MUSIC DAYS
今回、あなたの心に届けたい楽曲は
優里 さんの ドライフラワーです。
歌詞の意味を考察し、この歌が伝えたい本質や想いをあなたに届けます。
恋愛心理:揺れ動く心の奥を見事に表現した歌
2020年に発表されたこの曲。
前年に発表された楽曲「かくれんぼ」のアンサーソングとして
「初めて女性の目線から歌詞を書いた」と、優里さんは語っています。
- ・ゆったりとしたテンポの中で奏でられる抑揚の大きなギターの音色
- ・切なさが溢れるメロディーライン
- ・ビブラートやファルセットを巧みに操りながら歌い上げる歌声
歌の中に登場する女性の揺れ動く心の奥を見事に表現している歌なのではないでしょうか。
聴き込むほどに、自分のこれまでの恋愛体験なども思い起こされて
いつの間にか涙がこぼれ落ちている…
そんな感情を抱かせる歌です。
歌詞の意味を考察①:「分かってほしい」を伝えられない想い
この歌はメロディーも然ることながら、歌詞においても「切ない恋愛模様」が表現されています。
この歌の世界観を深く掘り下げながら、歌詞の意味を考察していきましょう。
多分、私じゃなくていいね
余裕のない二人だったし
気づけば喧嘩ばっかりしてさ
ごめんね
ずっと話そうと思ってた
きっと私たち合わないね
二人きりしかいない部屋でさ
貴方ばかり話していたよね
もしいつか 何処かで会えたら
今日の事を笑ってくれるかな
理由もちゃんと話せないけれど
貴方が眠った後に泣くのは嫌
引用元-J-Lyrics
「余裕がない」のは時間なのか?
お互いの気持ちなのか?
はたまた、その両方なのか?
「(気持ちを)分かってほしいからぶつかり合う」と考えれば
分かってほしい気持ちが強い方に自然とパワーバランスが生じるので
歌詞を追っていけば、想いは彼女であり、その伝え方は彼の方が強い印象ですね。
分かってあげたいけれど、私の気持ちも理解してほしい。
でも、どう表現すればいいのか…
モヤモヤした想いを抱え、静かになった部屋で涙を流す毎日。
二人でいるのに孤独を感じながらも
二人で過ごす日々にささやかな幸せを探し続けることに疲れてしまった…
そんなイメージが浮かんできます。
声も 顔も 不器用なとこも
全部全部 嫌いじゃないの
ドライフラワーみたい 君との日々も
きっときっときっときっと
色褪せる
引用元-J-Lyrics
1番の歌詞に登場する「ドライフラワー」は、枯れ果ててしまった想いを投影したものだと考えられますが、2番以降に登場するドライフラワーは、1番のそれとは全く違う印象になっていきます。
ここに「この歌の本質」があると筆者は考えます。
続きを一緒に見ていきましょう。
歌詞の意味を考察②:終わったはずの恋なのに…消え去らないモヤモヤに揺れ動く感情
多分、君じゃなくてよかった
もう泣かされることもないし
「私ばかり」なんて言葉も
なくなった
あんなに悲しい別れでも
時間がたてば忘れてく
新しい人と並ぶ君は
うまくちゃんとやれているのかな
もう顔もみたくないからさ
変に連絡してこないでほしい
都合がいいのは変わってないんだね
でも無視できずにまた少し返事
引用元‐J-Lyrics
今の自分の気持ちは落ち着いていて穏やか。
もう自分の想いを閉じ込めなくてもいい。
不必要な涙を流さなくてもいい。
でも…何故だか心が晴れない。
あの時抱いていたモヤモヤはまだ心の奥で続いたまま。
終わった恋のはずなのに…
そんな心の揺れ動きがイメージされます。
ここで登場する「ドライフラワー」には、少なからずエネルギーが宿っているように感じられ、そのエネルギーが何から生じているのかを、彼女はまだ気づいていません。
「ドライフラワー」なのだから、時間が経てば枯れ果てて、このモヤモヤも消え去ってしまう「はず」だと彼女は思い込んでいます。というか思い込もうとしているといった方が本質的にはあっていると筆者は考えます。
そうでなければ「別れた相手のその後を気にかける」ことや「別れた相手からの連絡に少しではあっても返事を返す」ことはしないのではないでしょうか。
サビの冒頭も「全部嫌いじゃない」から「多分(今も)嫌いじゃない」へと変化していますし、「多分嫌いじゃない」とは裏を返せば「嫌いじゃなかったのではないか?」といった彼女自身への問いかけになりますよね。
彼女のこの想いは、ブリッジ部分で形になっていきます。
続きを一緒に見ていきましょう。
歌詞の意味を考察③:「赤黄藍色が胸の奥」にあることで知る「永遠」の想い
月灯りに魔物が揺れる
きっと私もどうかしてる
暗闇に色彩が浮かぶ
赤黄藍色が胸の奥
ずっと貴方の名前を呼ぶ
好きという気持ち また香る
月灯りに揺れる魔物とは「おぼろげに浮かぶ彼の幻影」
その幻影に心が激しく揺さぶられている自分を知る彼女。
「暗闇」とは「彼女の胸の奥」を指していて
彼の幻影に「赤黄藍色」の色彩を浮かべた心で名前を呼んでいる。
そのことで「まだ別れた彼のことが好きなのだ」ということを思い知らされる…
赤黄藍色という色彩が並んでいますが
赤色は「真心」、黄色は「嫉妬や裏切り」、藍色は「孤独」を表現する色だとすると、彼に対する彼女のこれまでの想いがすべて分かるのではないでしょうか。
大好きな人を心から愛し続けたいと願っていたが
お互いのすれ違いなどによって会話も減り
コミュニケーションも上手く取れない中で誤解や錯覚を重ねてしまった結果
二人でいるのに孤独を感じるようになってしまった
一方的に別れを告げた訳ではないからこそ「ごめんね」といえるのであり「何処かで会えたら笑ってくれるかな」として、再会を願う自分がいる。
「都合がいいのは変わっていない」とはいうものの「少しであっても返事を返す」のは、お互いの想いが未だ何処かで通じ合っているかもしれないという想いも込められているのではないでしょうか。
しかしながら、現実として彼は側にはもういない。
自分たちが選んだ別々の道。
彼への想いを吹っ切ろうとするかのように、大サビの部分の歌詞へと向かいます。
続きを一緒に見ていきましょう。
歌詞の意味を考察④:「赤黄藍色」の真意から「ドライフラワー」の本当の意味を知る
声も 顔も 不器用なとこも
全部全部 大嫌いだよ
未だ枯れない花を 君に添えてさ
ずっとずっとずっとずっと
抱えてよ
引用元-J-Lyrics
大嫌いだよと言ってしまうことで想いにけじめをつけようとする彼女。
「ドライフラワー」とせず「未だ枯れない花」としているのは
自分の想いは決して色褪せることなく生き続けるものだと分かったから。
そして「ドライフラワー」が「未だ枯れない花」だとした理由はもう1つ。
ドライフラワーにエネルギーを与え、未だ枯れない花としていたのは
別れた彼を思い続ける真心そのものだと彼女自身が気づいたからだと筆者は考えます。
結局のところ、彼女が「大嫌い」になったのは
彼の声や顔、不器用なところなどではなく
未だ彼への想いを引きずり続けている彼女自身の心。
そのことに気づけたのは「赤黄藍色」の真意を知ったからだと筆者は考えます。
その想いが色褪せ、悲しみだけを枯れ果てさせていくことで
彼との想い出は、本当の「ドライフラワー」の持つ花言葉
「永遠」へとつながっていくのではないでしょうか。
まとめ
今回は
優里 さんの ドライフラワー
歌詞の意味を考察し、この歌が伝えたい想いの本質をお届けしました。
BRAND-NEW MUSIC DAYSでは
この他にもたくさんの楽曲をご紹介していますので
そちらの方もどうぞご覧くださいね。
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