
――Your dreams open the door to a whole new world
(君たちの夢で、全く新しい世界の扉が開かれる)
未来を描くこの歌は、今を生きる私たちに何を届けてくれるのか――
―心に効く、音楽の処方箋―
【メンタルエイド】BRAND-NEW MUSIC DAYS

毎回、一つの楽曲を徹底考察し、あなたの心に癒しと力をお届けする本シリーズ。
今回は、コブクロの楽曲「この地球の続きを」を取り上げます。
▶はじめに

「2025、未来見に行こう!」
ピアノが奏でる軽やかなメロディーと、
このキャッチーなフレーズとともに幕を開ける、
コブクロの新曲「この地球の続きを」。

2025年の大阪・関西万博のオフィシャルテーマソングとして書き下ろされたこの曲は、ただの応援ソングではない――
“未来を担う子どもたち”と、“命のつながり”に真っ直ぐに光を当てた「希望のアンセム(讃歌)」だと筆者は感じます。
この曲は、心が弾むようなリズムと、分かりやすい言葉で描かれています。
誰もが口ずさみやすく、親しみやすさにあふれた一方で、SNSなどでは、「ちょっと古臭い」「ダサいのでは?」といった声も見かけることがあります。
でも本当にそうでしょうか?
この楽曲の歌詞には、“懐かしさ”の中に今こそ響く力強いメッセージが秘められていると筆者は感じています。

この記事では、歌詞の背景やメッセージを丁寧に読み解きながら、
SNSでも話題になっている「ダサい? でも心に響く?」という視点、
そして1970年万博へのオマージュの可能性についても深掘りしていきます。
どうぞ最後までお付き合いください。
▶楽曲を聴いて思い浮かんだ2つの情景

筆者が初めてこの曲を聴いたとき、ふと脳裏に浮かんだのは次の2つのイメージでした。
- 祭囃子の中、一所懸命に神輿を担ぐ子どもたちの笑顔
- エンジン全開で大空に飛び立つジャンボジェット機の勇姿


前者は、「地域」「つながり」「命のバトン」を思わせる光景。
後者は、「飛躍」「夢」「希望」の象徴のようでした。
この両極ともいえるイメージが自然に浮かんだのは、
歌詞の中に、“過去と未来をつなぐ一本の線”――「いのちのバトン」のようなものが確かに引かれていたからだと思います。
では、どんな歌詞なのか?
SNSなどで言われるように、本当に“ダサい”のか?
一緒に確かめていきましょう。
▶歌詞の意味を徹底考察!

それでは、いよいよ歌詞考察に入ります。
印象的な歌詞をピックアップし、深掘りしていきますね。
※JASRAC管理楽曲のため、すべての歌詞は掲載していません。
詳しく知りたい方は、以下のリンクからご確認ください。
◆「2025 未来見に行こう!」
いきなり全開のフレーズ。
でも、これはキャッチコピーではなく「決意」の表れだと筆者は考えます。
◆「空を飛べる」「100年先を想像できるかい?」
◆「100年前に笑われてた誰かの夢が今を動かしてる」
- 「人間が空を飛ぶ?何をふざけたこと言ってんだい」
- 「こんなに大きくて重たいもので空なんか飛べるわけがない」
- 「寝言なら寝ている時に言ってよ」
そんな言葉が返って来るような
100年前の“笑われた夢”が今の私たちの現実になっている。
夢を叶えるために、希望を捨てずに取り組んだからこそ今がある——
それなら、今笑われている夢だって、100年後の希望になるかもしれない。
未来は、今を生きる私たちがつくる――
そんな力強い宣言のように感じます。
◆「瞳の色も 言葉も違う だけど同じ願いを持っているはず」
多様性の時代にぴったりなフレーズ。
国境や文化を越えて、「誰かと共に未来をつくる」というユニバーサルな願いが込められています。
これはまさに、万博が目指す「共創(Co-Creation)」のビジョンと重なります。
◆「子供達が変えてゆく この地球の続きを」
子どもたちが進んでいく未来への期待感を抱かせるような歌詞です。
ただ、この部分に筆者は違和感を持ちました。
どうしてか?
子供達が未来を変えてゆくためには、
今を生きる大人たちが全身全霊を賭け、
今、閉塞した世界や社会に“風穴を開ける”必要があるのではないかと考えたから。

これがまさに“命のバトン”であり、全く新しい世界(a whole new world)を創り出すための”突破口”になるのではないでしょうか。
新しい扉をこじ開けるようなエネルギーを感じる歌詞の中にある「未来は、命の連なりの中にある」という普遍的なメッセージ。

どんなに時代が変わっても、「夢を笑われながらも追い続ける」人たちがいて、未来はそこから始まっていく。
だからこそ――“この地球の続きを”、みんなで見に行こう。
それがこの歌の、そして2025年の万博が私たちに問いかけているメッセージなのかもしれません。

そしてもう1つ、この歌に込められている重要なメッセージが――「こんにちは」です。
“1970年に開催された「大阪万博」のオマージュ”と考えられるこの言葉に込められた真意を深掘りしました。ご覧ください。
▶「こんにちは」の力とは?―時代と人をつなぐ魔法の言葉

“人類の進歩と調和”をテーマに、1970年に開催された「大阪万博」。
筆者は当時1歳でしたが、父と母に連れられて訪れた会場の風景や、巨大なパビリオンに目を輝かせた記憶が、今も心の奥に残っています。

その万博のテーマソングが、三波春夫さんによる「世界の国からこんにちは」。

「こんにちは」という挨拶を通じて、言葉や文化の違いを超えて心を通わせ、世界中の人々が未来に向かって手を取り合う、そんな希望が込められていました。
そして今、「この地球の続きを」にも繰り返される“こんにちは”というフレーズ。
この言葉の響きには、あの時と同じように、人と人との出会いを大切にし、未来への一歩を信じる気持ちが託されているのではないでしょうか。
だとすれば、この歌は――
ダサいのではなく”エモい”のだと筆者は考えます。

55年の時を経て、「大阪・関西万博」が掲げるテーマは――
“いのち輝く未来社会のデザイン”。
それはまさに、1970年の精神を現代に受け継ぎ、新たな希望を描こうとする挑戦です。
そう考えると、「この地球の続きを」は、単なる万博ソングではなく、過去と未来を結ぶ“命のバトン”のような存在に思えてくるのです。
▶まとめ

今回は、コブクロの楽曲「この地球の続きを」を徹底考察しました。
未来は、過去の夢の続きであり、今の私たちの想いが紡ぐ“この地球の続きを”描いていくもの。
子どもたちの無邪気な笑顔も、空を飛ぶジャンボジェットのような力強い夢も――
すべては「こんにちは」の一言から始まるのかもしれません。
コブクロがこの曲に託したメッセージは、きっとそれぞれの胸に響く「未来への処方箋」になるはずです。
だからこそ、忘れずにいたい――
Your dreams open the door to a whole new world
(君たちの夢で、全く新しい世界の扉が開かれる)
そして、
この一文が、まだ見ぬ誰かの「はじまり」になりますように。
BRAND-NEW MUSIC DAYSでは
他にも多くの楽曲を考察しています。
よろしければぜひ、読んでみてくださいね!
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