【メンタルエイド】BRAND-NEW MUSIC DAYS
今回、あなたの心に届けたい楽曲は
あいみょん さんの 愛の花 です。
歌詞の意味を考察し、この歌が伝えたい想いの本質に迫ります。
3拍子のリズムと軽やかなメロディーライン、爽快感漂う歌声が心を癒す
2023年度前期放送のNHK「連続テレビ小説」第108作目
長田育恵脚本、神木隆之介主演ドラマ
「らんまん」の主題歌として書き下ろされたこの曲。
画像左・神木隆之介さん、右・牧野富太郎氏 引用元-シネマトゥデイ、高知新聞
このドラマは幼少の頃から植物に興味を抱き、新種の植物の発見や研究に没頭。94歳で亡くなる直前まで日本全国を回り膨大な数の植物標本を作製。1500種類にも上る植物を命名し「雑草という草は無い」という名言を遺した、高知県出身の「日本の植物学の父」牧野富太郎氏の生涯がモデルになっています。
主旋律はアコースティックギター。しっとりとしたメロディーのAメロ、胸の奥にあるピュアな想いを表したBメロ、その想いを大空へと解き放つイメージのサビ。全体を通して3拍子のリズムと軽やかなメロディーライン、爽快感漂う歌声が耳に心地よく響き、自然と心が癒されていく…
そんな印象を筆者は持ちました。
歌詞の意味を考察!かけがえのない愛を育む幸せ
さて、歌詞考察に入ります。
主人公・牧野富太郎の人生において、彼にたくさんの愛を捧げた2人の女性
牧野猶と小澤壽衛子の想いが詰まった歌詞…
早速1番から一緒に見ていきましょう。
言葉足らずの愛を 愛を貴方へ
私は決して今を 今を憎んではいない
歪んだ雲が空を 空を濁して
私の夢は全て 全て置いてきたの
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/aimyon/ai-no-hana/
1番で描かれているのは、牧野の前妻・猶の想いではないかと筆者は考えます。
Aメロの歌詞ですが、「言葉足らずの愛」とは、最後にも登場しますがそれぞれにおいて意味が違います。
この部分においては、牧野富太郎と前妻である猶。双方向の愛だったのではないか。そんな感じが筆者にはあります。そして、その「言葉足らずの愛」に対する猶の想いが、この部分の歌詞で描かれていると筆者は考えます。
「歪んだ雲」とは、富太郎の実家の酒屋「岸屋」の経営状態を表し、後半のフレーズでは富太郎の夢を叶えるために自らの夢を犠牲にしたであろう猶の心の中を表しているように見えますが、見方を変えれば「自分が成し得なかった夢を富太郎の成功に託した」とも考えられますよね。
引用元-Twitter/(C)NHK
土佐でしっかりと生計と家族を支える猶と、実家や家族を顧みることなく東京で自分の夢に没頭する富太郎。埋まらない距離感と寂しさを抱きながらも、絶対的な信頼と絆、そして愛が2人の想いを繋いでいる…
引用元-Twitter/(C)NHK
世間では好くは語られないけれど、形はどうあれ私は彼を愛した「妻」。
周りの人から見れば「足りない愛」であっても、私からすれば満たされた愛。
離れてしまっても、ささやかではあっても幸せを感じさせてくれた貴方(富太郎)。
この想いがあるからこそ
猶の気持ちは「今を憎んではいない」のではないでしょうか。
引き続き、Bメロとサビの部分を見ていきましょう。
命ある日々
静かに誰かを 愛した日々
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/aimyon/ai-no-hana/
空が晴れたら 愛を、愛を伝えて
涙は明日の為 新しい花の種
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/aimyon/ai-no-hana/
この部分に描かれているのは
決して陽の目を見なかった猶の想いだと筆者は考えます。
命ある限り、あなたをお慕いしています。
遠い空の下で、貴方が誰を愛しようとも私の想いは変わらない…
だから、貴方の願いが叶った時には心からの言葉で私に愛を伝えてほしい。
これから先、貴方が流す涙は「成功への糧」。
人生において美しい花を咲かせるための「種」になることを私は信じています。
こんな感じになるでしょう。
続いて、2番以降の歌詞を見ていきましょう。
2番では、牧野が最愛の妻としていた壽衛子への想いが描かれているようです。
恋に焦がれた人は 人は 天の上
いつかあの場所で強く 強く手を結び抱いて
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/aimyon/ai-no-hana/
緑ゆれてる
貴方の声が聞こえた気がする
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/aimyon/ai-no-hana/
引用元-Twitter/(C)NHK
愛する人を支えるため、家業の他に待合茶屋の経営など寸暇を惜しんで必死になって家族を護り続けた結果、原因不明の病に倒れ、この世を去った壽衛子…
決して家庭を顧みなかった訳ではないけれど、結果として最愛の人を亡くし、深い悲しみに暮れる富太郎の傍らに在る樹々が、優しく吹く風に揺れている。そんな情景が浮かびますよね。
その風に乗って、壽衛子が私に何かを伝えようとしている。
その言葉が、2番のサビではないかと筆者は考えます。
空が晴れたら 逢いに、逢いに来て欲しい
涙は枯れないわ 明日へと繋がる輪
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/aimyon/ai-no-hana/
スエコザサ 引用元-庭木図鑑・植木ペディア
貴方の願いが叶った時には、私の名をつけてくれた植物に逢いに来てほしい。
その時、貴方の流す涙は、私に力と勇気をくれる。
そして私はしっかりと根差し、多くの花々と一緒に輪になって、みんなを笑顔にしていくから…
こんな感じになるでしょう。
続いてブリッジ部分の歌詞。
ここではお互いの想いを呼応し合う様子が見て取れます。
木漏れ日と笑う
大切な人を失う未来なんて来ないで
空が晴れずとも 愛を胸に祈るわ
あなたに刺さる雨が
風になり 夢を呼び 光になるまで
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/aimyon/ai-no-hana/
ブリッジの前半2行は、2人の妻を亡くした富太郎の「心の叫び」だと筆者は考えます。
柔らかな風に揺れる木々の間から射し込む陽の光に
「眩しいから」と手をかざしながら私に微笑む
どんな時も私を支え愛してくれた人…
大好きだった。愛していた。支えてくれたことに感謝もしている。
この愛だけは永遠だと信じて、辛く寂しくとも自らを奮い立たせてきたのだ。
失いたくない… 失いたくなかったけれど、今はもう君はいない。
これからどうしていけばいいのだろう…
悲しみに暮れながら、木漏れ日の射す樹々を眺めている。
こんな感じでしょうか。
そして、ブリッジ後半の3行は富太郎を愛した2人の妻の「心からの願い」だと筆者は考えます。
これから先も経済面や世間のアンチテーゼなど様々な苦難に見舞われることがあるでしょうけれど、どんなに辛く苦しくとも精魂込めて研究を続けるあなたを、この身は亡くとも永遠に変わらぬ愛で支えます。あなたのひたむきな思いが世間に認知され、夢が叶い、輝かしい功績となるその日まで…
こんな感じになるでしょう。
互いの想いが呼応する形になっているところが、何とも素敵ですよね。
そして、楽曲は大サビ・アウトロへと向かいます。
空が晴れたら 愛を、愛を伝えて
涙は明日の為 新しい花の種
空が晴れたら 逢いに、逢いに来て欲しい
涙は枯れないわ 明日へとつながる輪
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/aimyon/ai-no-hana/
言葉足らずの愛を 愛の花を貴方へ
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/aimyon/ai-no-hana/
最後に登場した言葉足らずの愛は、富太郎と妻たちが確かめ合うことができなかったものではないか。初見で筆者はそう感じました。しかしながら、それではあまりにも寂しい…
そこで、言葉足らずという言葉をこれから先の未来にも訪れるであろう幸せへの予感として捉え、共に過ごした日々の中で育んだ幸せを胸に、しっかりと大地を踏みしめながら何処までも広く青い空を仰いで生きていこうとする姿を観護る愛を想起させるものだと考えると、この楽曲が伝えたい想いの本質につながっていくと筆者は考えました。
最後のフレーズのある「愛の花」とは「かけがえのない愛の花」であり、植物学の父として名を馳せた富太郎と、彼を生涯愛し続けた猶と壽衛子の「永遠に枯れることのない花」を意味していると筆者は考えます。
これが、筆者がこの歌が伝えたい想いの本質「かけがえのない愛を育む幸せ」の真意です。
まとめ
今回は あいみょん さんの 愛の花 について
歌詞の意味を考察し、この歌が伝えたい想いの本質に迫りました。
BRAND-NEW MUSIC DAYSでは
この他にもたくさんの楽曲をご紹介していますので
そちらの方もどうぞご覧くださいね。
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