【クリスマストレイン7】想い出に残る「はつ恋」~ブログドラマ

クリスマス☆トレイン!

愛する人との想いをつなぐ

聖なる夜へのスペシャル☆レールロード!

【MENTAL AID】SPECIAL

さよなら 2021

しょうらくサンタのクリスマス☆トレイン!∠(^-^)

<番組メインテーマソング>

Total Playing Time 4:52 ※sourced by. SINGERS GUILD

番組パーソナリティー「しょうらくサンタ」です!

12月15日からクリスマスイヴまでの間

「愛する人との想いをつなぐ」をメインテーマとして

ノンストップで走り続けるクリスマス☆トレイン!7日目を迎えました。

途中乗車も大歓迎ですので

「愛する人との想いをつなぐ旅」を一緒に楽しみましょう!

さて、今日から3日間は、お約束していた通り

「ノンフィクション・ブログドラマ」をご覧いただきます。

今回ご覧いただくのは「はつ恋」

実話を忠実に再現していますが、ドラマの中で登場する人物名や引用する画像などは

プライバシーなどの関係上「イメージ」「仮名」とさせていただいていますのでご了承ください。

それでは、早速ご覧ください(^-^)


ノンフィクション・ブログドラマ「はつ恋」

第1章:はじまり

昭和57年…

大田健二おおたけんじ中学2年生、まさに「思春期真っ只中」

そろそろ女の子にもいろんなことで興味が湧いて来る年頃であった。

健二のクラスは「2年3組」

勉強の方はいささか出来が悪かったが、何事においても「団結力」があり、

担任の先生も「もうちょっと勉強を頑張ってさえくれれば…」と、常日頃から話していた。


そんなある日のこと。

2時間目の授業が終わり、教科書を片づけている健二のところに

隣のクラスの友人、立川がやって来た。

立 川:「なぁなぁ、大田。次の時間は体育だろう?」

健 二:「そうだけど。」

立 川:「4組と合同だったよなぁ。お前、4組の理子のこと、どう想ってる?」

健 二:「どうって?」

立 川:「お前、『美化委員』で一緒だろう?あいつのブルマ姿、たまんないんだよな~。肌が少し日に焼けててさ~そんでもって華奢でさ~スタイルいいしさ~」

理子ちゃん…


北上理子きたがみりこは、健二とは小学校からの同級生であり、

家も近所であったことから、よく家にも遊びに来ていた女の子である。

小学校時代は学校が終わるとピロティーで待ち合わせては一緒に家まで帰り

帰り道では宿題のことや兄弟のことなど話していたりなどしていた。


中学に入るとクラスも違い、習い事などでお互いに忙しくしていたため、

あまり話もしなくなっていたが…

健 二:「確かに可愛いとは思うけど…」

立 川:「だろう?俺、理子と付き合っちゃいたいなぁ~。大田、お前からも言っといてくれよ」

健 二:「何で俺がそんなことしなけりゃいけないんだよ」

立 川:「頼むよ~。確か今日の6時間目は『委員会』だったろ?そん時にでもさぁ~」

健 二:「‥‥‥」

ウキウキしながら教室を出ていく立川の背中を見送りながら、健二はため息をついた。

第2章:運命の委員会

6時間目になり、美化委員会が始まった。

今回の議題は「校内の清掃活動」について。

各学年が分担して月に1度、学校内の清掃場所を美化委員が中心となって清掃することになっていた。

委員長:

「え~っと、2年生についてはグラウンド周囲の清掃をお願いします。3組の大田さん、4組の北上さん、あなたたちには体育倉庫の中とその周囲の清掃をお願い」

健 二:「はい。わかりました。」

理 子:「はい。わかりました。」

健二と理子はそう言うと、2人で体育倉庫へ。

倉庫の鍵を開け中に入ると「整理整頓」とは名ばかりに、

ぞうきんやボールや脚立などが散乱し、平たく言えば「ぐっちゃぐちゃ」

健二と理子は、顔を見合わせた。

健 二:「こりゃひどい…とても1時間では無理だ…」

理 子:「やらなきゃいけないんでしょう?2人でやればきっと早く出来るよ」

健 二:「確かに」

理 子:「でも、このままやっちゃったら制服が汚れちゃうわ…」

健 二:「じゃあ、体操服に着替えて来よう。あっちにロッカーがあったはずだから。」

理 子:「分かった。私、体操服取って来る。」

健 二:「俺もそうするよ。」

5分後、体操服に着替えて、健二が先に体育倉庫へ。

倒れたポールや備品などを一所懸命整理していると

「ごめん!遅くなっちゃった」と。

振り返ると、そこには体操服にブルマ姿の理子が。

体育の授業は男女別になることが多く、

部活も健二は「放送部」で理子は「剣道部」だったこともあり、

体操服やブルマ姿なんて間近に見たことはなかったが、

目の前にいる理子の姿はまさに「立川の言う通り」だった。

『こんなに可愛かったっけ…』

なんて思いながらしばらく呆然としている健二。

その様子を心配して、理子が声をかけて来た。

理 子:「ボ~っとしちゃって、どうしたの?」

健 二:「え?い…いや…何も…」

理 子:「どこまでやった?」

健 二:「今、始めたばかりだよ」

理 子:「じゃあ私は右側の方を整理するから、健二くんは左側!」

健 二:「了解!」

ホコリや砂まみれになりながらも2人で手分けし

どうにか1時間で倉庫は小奇麗になってきた。

その間、健二と理子はお互いのクラスのことや今興味のあることなどを話しながら、和気あいあいと時を過ごした。

久しぶりの2人での会話に、健二は小学校の頃を思い返していた。

小学2年生の運動会の時、健二が初めて地域対抗リレーの選手に選ばれると、

「私も頑張って選手になろう!」といって、

翌年から6年生の運動会までずっとリレーの選手に選ばれ続けた理子。

リレーは女子から男子へとバトンを交互につないでいく形で行われていたので、

健二は小学3年からずっとバトンを理子から受け取り

「健二くん!任せた!」と背中を押されて走りだしていた。

不思議なことに、理子からのバトンを受け取ると力が湧いてくる感じがしていた健二は、たとえリレーの順位が悪くても、必ず順位を上げてバトンをつないだ。

健二と理子が一緒に出場したリレーは、小学3年から4回

序盤8地域中5位辺りから始まり、最終的には優勝!

運動会が終わると、決まって健二の家で理子と一緒にジュースで祝勝会をしたりしていた。

そんなこともあったなぁ…

健二が思い出に浸っていると

理 子:「だいぶ奇麗になったね。これくらいでいい…健二くん?どうしたの?またボ~っとして…大丈夫?」

健 二:「え?…だ…大丈夫だよ。うん。これくらい奇麗ならいいんじゃないかなぁ」

理 子:「よし!健二くんのOKが出たから、これで良いことにしよう!」

健 二:「俺、先生じゃないよ」

理 子:「これで先生にダメって言われたら、健二くんが良いといったって言うもん」

健 二:「そりゃひどいよ…」

理 子:「へへへ。冗談冗談。少し休憩してから教室に戻りましょう」

健 二:「そうしよう。で、どこで休憩する?」

理 子:「体育倉庫の横に丘があるから、そこで」

健 二:「分かった」

理 子:「OK?じゃあ、はい!」

理子はそういうと、右手を差し出してきた。

健 二:「ん?どうしたの?」

理 子:「小学生の時、一緒に手をつないで学校行ったでしょう?久しぶりだし、理子は今、とっても疲れているから連れてってもらおうと思って」

健 二:「なんだよ、それ(笑)。じゃあ理子様を丘までお連れします」

理 子:「やったぁ!」

そういって2人は、体育倉庫を出た。

第3章:近過ぎて気づかなかった想いに気づいた健二は…

体育倉庫の扉を閉め、健二は鍵をかけると

理子の手を取ってしっかりとエスコート。

倉庫のすぐ横にある丘へと向かい、並んで座った。

そよ風に吹かれながらしばらく時間が過ぎ、健二はおもむろに理子を見た。

倉庫の片付けで土埃つちぼこりなどが舞ったせいで、髪の毛が砂まみれになっている…

健 二:「髪の毛、砂まみれだよ。はらってあげるよ。」

そう言って、健二は理子の髪の毛の砂を掃った。

理 子:「ありがとう。健二くんも」

そう言うと、今度は理子が健二の髪の毛の砂を掃った。

何気ないしぐさではあったが、健二の中でこれまでの理子とのことを思い返しながら、何ともいえない胸の高なりを感じていた。

この時には既に、健二の中では立川から頼まれたことなどすっかり忘れていた。

さっきのことと言い、健二の中では理子が気になる存在だったのかもしれない。

幼なじみではあっても。

いや、幼なじみと思っているからこそ、あまり意識して理子を見なかったのだろう。

そんなことを考えれば考える程、どんどん鼓動が早くなり

自分が今、理子のことをどう想っているのかに気づきはじめる健二。

そして、横に座っている理子の想いがどんどん知りたくなってくる…

『今まで近過ぎて気づかなかった「想い」』

意を決して、健二は理子に話を始めた。

健 二:「あのさぁ、理子ちゃん」

理 子:「何?健二くん」

健 二:「小学校の頃からいつも一緒に遊んだり、家に帰ったりしていたから気づかなかったんだけど…」

理 子:「うん…」

健二の声が小さかったせいか、理子は健二の真横に座り直した。

理子の温かさがすぐ近くに感じられ、健二の胸が激しく高なる…。

健 二:「俺…さぁ…」

あまりにドキドキし過ぎて、ここから言葉が続かない…

勇気を振り絞って、健二は話を続けた。

健 二:「俺…理子のこと…」

『ダメだ…言葉が…』

すると、健二の胸の内を理解したかのように、理子が話し始めた。

理 子:「健二くん…私も健二くんのこと大好きなの。小学校の時、いつも私の近くで笑顔でいてくれた健二くんのこと。私が悩んでいる時も、泣いている時も、いつも励ましてくれた健二くんのことが大好き。大切にしたいんだぁ。

でも、今はこのまま「友だち」でいよう。そしてもっともっとお互いに素敵な男性や女性になった時、その『続き』を聞かせて」

日が傾き始めたにもかかわらず、淡い春の陽射しが眩しい夕方。

健二の「はつ恋」は幕を下ろした…

エピローグ

それから10年後

中学校の同窓会の招待状が届いた。

卒業以降、理子と会うことがなかった健二は、会えることを期待して参加した。

乾杯が済んでも理子は来なかった。

会が始まる前からソワソワしている健二を見かね、立川が声をかけた。

立 川:「大田。お前さっきから落ち着かないなぁ」

健 二:「あぁすまんすまん。ところで、北上さんは来てないようだけど…」

立 川:「え?お前知らないの?」

理子はその後、女子高へ進学し、

卒業後に就職した会社の同僚の人と1年前に結婚したと、健二は立川から聞かされた。

そうだったのか…

でも、理子ちゃんはきっと幸せになっているだろうなぁ

純粋だった健二の中学時代の忘れられない想い出であった…

「はつ恋」 -END-


クリスマスソング・リクエストにお応えします!

しょうらくサンタのクリスマス☆​トレイン!

7日目は、この辺で。​

皆さんには、この曲でお別れです♪

A県にお住まいのラジオネームKさん

43歳女性の方からのリクエスト。

「娘がぜひリクエストしたいといっているのでお願いします」とのことです。


鈴木鈴木 「ホワイトキス」

Total Playing Time 5:19 ※sourced by. 鈴木鈴木ch♪

※鈴木鈴木の御二人は、12月21日20時から

クリスマススペシャルライブを開催されます。

ここからもご覧いただけますので、よろしければどうぞ。

明日のクリスマス☆トレイン!は

ドラマ「私じゃダメですか?」【前編】をお送りします。

どうぞお楽しみに!(^O^)/

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