【メンタルエイド】BRAND-NEW MUSIC DAYS
今回あなたの心に届けたい楽曲は
King Gnu の 硝子窓 です。
印象的な歌詞の意味を考察し
この歌が伝えたい想いの本質をお伝えします。
深い闇にうごめくリアルな心情を想起させるミステリアスなメロディー
引用元-リアルサウンド ※写真撮影-Tomoyuki Kawakami
様々なジャンルの音楽要素を取り入れながら独自の音楽を確立させ、抜群の音楽センスと繊細かつ美しい歌声が私たちの心を魅了する日本の4人組ロックバンド「King Gnu」が発表したこの曲。
画像引用元-lyrical nonsence
2023年9月15日公開の映画「ミステリと言う勿れ」の主題歌として書き下ろされました。
引用元-リアルサウンド (C)田村由美/小学館 (C)2023 フジテレビジョン 小学館 TopCoat 東宝 FNS27社
映画の概要・あらすじはコチラ。
天然パーマがトレードマークで友達も彼女もいない カレーをこよなく愛する大学生・久能整(菅田将暉)が 美術展のために訪れた広島で 代々に亘って遺産を巡る争いで死者さえ出るという 曰く付きの名家・狩集家の遺産相続事件に巻き込まれていく… 物語のポイントとなる部分で整くんが発する言葉。 その言葉は、事件の謎も人の心も解きほぐす——
音源を初めて聴いた印象から「深い闇」がイメージされます。
その源流となっている「憎しみ」や「妬み・嫉み」、「欲望」を幾重にも纏った「悲しみ」をCmという魅惑的な音によって奏でられることで、抜け出すことのできない闇にうごめくリアルな心情を想起させるミステリアスなメロディーとして私たちの心に刺さる…
そんな楽曲だと筆者は感じました。
歌詞の意味を考察!硝子窓が隔てる光と闇
歌詞考察に入ります。
※全文はコチラを参考としてご覧くださいね。
幻想、まどろみ、深い闇…
様々なイメージが浮かぶ魅惑の歌詞です。
印象的な歌詞の一部から考察を進めていきますね。
ねぇ お願いこの手を引き寄せ
幸せの向こう側まで連れてってよ
このまま人波に溺れそうだわ
硝子窓に滲むあなた尻目に
ありふれた夜に飲まれてくわたし
「硝子窓」-King Gnu
幸せの向こう側を「光」とするならば
ありふれた夜は「闇」になると筆者は考えます。
悲しみに暮れる日々から解き放たれた先が「幸せの向こう側」
現状から抜け出せず憎悪に満ちた今までの日々が「ありふれた夜」
こういった視点で考えると解りやすいのではないでしょうか。
この光と闇を隔てているのが「硝子窓」であるとするならば
この硝子窓は「真実」を表していると筆者は考えます。
お守りにしていた 頼りない運命を
失くした時に何に縋ればいい
張り裂けそうな時
亡くした言葉を何時だって
あなたは探し出してくれた
「硝子窓」-King Gnu
歌詞の中にある「失くした」と「亡くした」。
意味するものは当然違います。
お守りにしていた頼りない運命を「失う」のですから、大切な人との別れを意味しているのでしょう。そして、「亡くした」言葉とは「遺言」や「ダイイングメッセージ」を意味しているのではないでしょうか。
失望、空虚感に苛まれた振り子が反動で戻る際に湧き上がる「やり場のない憤り」。
それをどうしようもなく、感情を抑え込もうとする中で聴こえてくるメッセージ…
その1つ1つの言葉が、私を「硝子窓の向こう側」へと導いていく。
こんな感じになるでしょう。
心の軋む音を奏でて
乾いた痛みの数を数えて
僕等は大人に成ってゆくものよ
だから泣かないでくれよハニー
「硝子窓」-King Gnu
心の軋む音とは、文字通り「心が壊れていく」ことを表し
乾いた痛みの数とは、「かさぶた」を意味していると筆者は考えます。
これらを踏まえた、筆者の考察はこんな感じです。
この世の不条理、やりきれない思いを抱える日々。
叫びたい思いを押し殺し過ぎたが故に、どんどん心が壊れていくのが分かる。
傷ついた心の痛みを覆うかのようにできた「かさぶた」の数が
大人への成長の証だとするならば、そんなものなんて誰が望むのだろう。
そんな想いを自分自身の心に問いかけている…
そんなイメージが浮かびますよね。
どんどん考察を進めていきます。
一緒に見ていきましょう。
誰かが決めた宿命や
変えられない運命の中で
生き抜く意味を探し続けたい
弱さは負けじゃない
壊れたら直せばいいよ
誰もが一悪を以って歪さ笑って
「硝子窓」-King Gnu
一悪を以て歪さを笑うという言葉。
辞書を開いてもネットで検索しても存在しませんが
「一悪を以て衆善を忘れず」という言葉は存在します。
意味としては、少しの欠点や悪業を問題にして、その人の長所や善行を忘れてはいけない。ということなのですが、ここでは「純粋であるがゆえに隙を突かれ、歪められた心に気づかないでいること」を指していると筆者は考えます。
あなたはわたしで
どこまでもちがって
あなたはわたしで
歪そのままで
「硝子窓」-King Gnu
真実と虚偽、事実と虚構の狭間をさまよう心を抱え
硝子窓を見つめる私の姿は「歪」…
つらくて、苦しくて、悲しみが込み上げる。
溢れる涙を拭うことなく、ただただその場に佇む私。
こんな感じになるでしょう。
考察は佳境に入ります。
最後のターン…一緒に見ていきましょう。
ねえ お願いこの手を牽き寄せ
誰も知らない街まで連れてってよ
群像劇が孕むミステリーを愛したい
独りでは成り立たない
煩わしき愛おしきこの世界
「硝子窓」-King Gnu
群像劇とは「人間模様」を意味し、孕むは「中にある(内に潜む)」。
世の中にある謎やその伏線、論理的解決を条件として表される「ミステリー」。
決して独りでは成立しない人間社会の中にある様々な問題や課題に
決して目を背けることなく向き合って生きなければいけない煩わしさ。
人間が本来持ち合わせている愛おしさに照らし合せた時
そこから生み出される感情は「愛」なのか「憎」なのか。
そして、目の前に広がる社会に存在するのは「光」なのか「闇」なのか…
硝子窓に映るあなたはわたし
他人事では居られないあなたはわたし
「硝子窓」-King Gnu
硝子窓を開け放った時に見えてくる世界は、どちらなのか…
それは、抱えている喜怒哀楽の全てを解き放った
あなたの心が自然と導かれていく世界。
眩い光によって誘われる世界であることを、筆者は願っています…
これが、筆者がこの歌が伝えたい想いの本質とした
硝子窓が隔てる光と闇の真意です。
まとめ
今回は King Gnu の 硝子窓
印象的な歌詞の意味を考察し
この歌が伝えたい想いの本質をお伝えしました。
BRAND-NEW MUSIC DAYSでは
この他にもたくさんの楽曲をご紹介していますので
そちらの方もどうぞご覧くださいね。
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