【メンタルエイド】BRAND-NEW MUSIC DAYS
今回、あなたの心に届けたい楽曲は
Mr.Children の 「HANABI」です。
歌詞の意味を考察し、この歌が伝えたい想いの本質をお伝えします。
後半には「総合考察」として、この歌への筆者の想いについても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
それでは始めていきましょう!
命の儚さにむせび泣く心の叫びのような歌
2008年、CX系ドラマ「コード・ブルー」の主題歌として発表されたこの曲。
ドラマの内容が「緊急救命」であるだけに、文字通り「生と死」の狭間で揺れ動く人間模様を描いた作品だったように筆者は感じています。
物悲しい中にも確かな鼓動を感じさせるメロディーラインと
語るように、心から叫ぶように歌い上げられる歌声とが重なり合うと、すべてが一体となって私たちの心を激しく揺さぶり、自然と涙が溢れ出てしまう…
命の儚さにむせび泣く心の叫びが
感情にストレートに飛び込んでくる。
そんな5分57秒ではないでしょうか。
次の章では歌詞考察に入りますが
後半では、この歌に投影される筆者の忘れられないエピソードも含めてお伝えしていきますね。
歌詞の意味を考察:本質は「愛する人へのレクイエム」とする5つの理由
では、歌詞考察に入っていきます。
表題にもあるように、この歌の本質は「愛する人へのレクイエム」だと筆者は考えます。
歌詞だけを読み進めると「別れた人への想いを引きずっている」ようにも感じ取れますが、筆者が「レクイエム」とした部分は、歌詞の中で5ヵ所あります。
まず最初は、この部分。
君がいたらなんて言うかなぁ
「暗い」と茶化して笑うのかなぁ
その柔らかな笑顔に触れて
僕の憂鬱が吹き飛んだらいいのに
引用元-J-Lyrics
1番のサビに向かう歌詞になります。
空を見上げると、笑顔で自分を見つめ返している
愛する人に語りかけているイメージ。
柔らかな笑顔に「触れて」いないからこそ
「憂鬱が吹き飛んだらいいのに…」という想いで留まってしまう…
そんな印象を持つことができます。
次に、この部分です。
決して捕まえることのできない
花火のような光だとしたって
もう一回もう一回
もう一回もう一回 僕はこの手を伸ばしたい
引用元-J-Lyrics
1番のサビにある歌詞です。
「決して捕まえることのできない花火のような光」
これが「この世にいない愛する人の笑顔」だと筆者は考えます。
手を伸ばしたいけれど、手を伸ばしても届かない…
切ない想いと儚い気持ちが入り混じっているイメージですね。
3つ目は、この部分です。
笑っていても泣いて過ごしても平等に時は流れる
未来が僕らを呼んでる
その声は今 君にも聞こえていますか?
引用元-J-Lyrics
2番のサビへの向かう部分の歌詞です。
生きていれば見ることのできる「未来」
それは愛する人と共に過ごしているだけでも明るいものであったはず。
僕らが一緒に歩んでいるはずの未来が今、僕を通して目の前に広がっている
あなたにもその「声」を届けたい… でも、それは叶わないことなのだ…
そんなイメージになると筆者は考えます。
そして、4つ目です。
さよならが迎えに来ること
最初から分かっていたとしたって
もう一回もう一回 もう一回もう一回
何度でも君に逢いたい
引用元-J-Lyrics
2番のサビにある歌詞です。
また来世でも、そしてそのまた来世でだって愛する人といたい…
産まれて来た命はやがて亡くなり、魂が天に還るとしても。
そんな想いが読み取れます。
最後に、大サビ。
逢いたくなったときの分まで
寂しくなったときの分まで
もう一回もう一回 もう一回もう一回
君を強く焼き付けたい
誰も皆問題を抱えている
だけど素敵な明日を願っている
臆病風に吹かれて 波風が立った世界を
どれだけ愛することができるだろう?
もう一回もう一回
もう一回もう一回…
引用元-J-Lyrics
前半の部分は「そのものズバリ」ですね。
「どれだけ愛することができるだろう?」との問いかけは
「僕一人で」との言葉が前に来ると考えると、より明確にイメージできると筆者は考えます。
全体を通して16回登場する「もう一回」。
「手を伸ばしたい」、「何度でも逢いたい」、「強く焼き付けたい」へとつながっていきますが、最後に登場する4回の「もう一回」は、まさに「愛する人へのレクイエム」を象徴するかのような「心の叫び」ではないでしょうか。
以上、5ヵ所の歌詞について
筆者がこの歌の本質を「愛する人へのレクイエム」とした真意をお伝えしました。
結びとして~総合考察:レクイエムから「言霊」へ~
今回は Mr.Children の HANABI
歌詞の意味を徹底考察し、この歌が伝えたい想いの本質についてお伝えしました。
最後になりますが、この楽曲について
筆者が最も想い入れがあることについて「総合考察」としてまとめたものをご覧いただきながら、今回の歌詞考察を締めくくりたいと考えます。
レクイエムから「言霊」へ
~愛した人が伝えたかった万感の想い~
人間は愛し合い、求め合い、望まれてこの世に生まれ
多くの人からの愛に育まれて成長し、時には笑い、時には悲しみを克服しながらそれぞれの想いを実現するために持っている力を如何なく発揮して生きています。
そして、これまで育んでくれた人たちへの感謝を忘れず
互いに「支え合い、労り合う」ことで、想いを分かち合って生きています。
現世において考えることが多くなりました…
今の世の中、自分の意に反する形で命を絶ってしまう人たちがなんと多いことでしょう。
そんな時、世間ではよくこんな言葉を耳にします。
自ら命を絶った人の今日は
昨日(病などで)死んだ人が生きたかった明日
前半部分の言葉を少し変えていますが
云わんとするところは「命を大切にしなさい」という訓えです。
権力者たちの都合の良い常識に洗脳され
自らの命を「捧げる」といって、縁も所縁も憎しみもない
言ってしまえば「よく知らない人」を敵視して殺めてしまう人が増え
とち狂った人の思考や言動に振り回された挙句、命を絶つ人もまた増えていますよね。
自分たちのエゴを押し付けることで
「命を大切にすること」を教えられるとでも思っているのでしょうか?
かけがえのないものを失うことの悲しみを知っている者たちからすれば
今、目の前で繰り広げられていることは「命まで金や権力で売買している」ようにしか見えず、そういう輩には人間を名乗ってほしくありませんよね。
ここで私事の話をしますが、今から15年前に
筆者は心から大切に想う女性をガンで亡くしました…
彼女は、筆者が介護・福祉の道に進むことになった特別養護老人ホームで知り合い
お互いの介護に対する考え方や取り組み方がピタッと一致する程で
いろんな話をする中でも共通点が多くある、まさに「ベストパートナー」でした。
彼女が亡くなる2ヶ月前。
当時、ケアマネ試験を目前に控えていた私を病室に呼んで末期で動けない身体を起こし、目に涙をいっぱいにしながらも「ガンバレ!」と笑顔で背中を押してくれた…
今でもその言葉と笑顔は鮮明に憶えていて、筆者にとっての「言霊」になっています。
彼女がこの世を去ってしばらくしてこの楽曲に出会った筆者。
この時から「この歌はレクイエムであり、彼女の言霊だ」と思うようになりました。
人生80年とは名ばかりに、人の生涯は「一瞬の花火」のように短いもの。
愛する人、大切な人と過ごす日々や時間がどれだけ尊いものなのか。
そう考えた時、くだらない争いなどにその身を捧げ、誰も喜ばないような粗雑な命の使い方をするのではなく「その日、その時、その瞬間を大切に想うこと」が何より大切なのではないでしょうか。
愛する人や大切な人、友達などと交わすたくさんの会話と笑顔が溢れる場面がある中で、その人たちから発せられる「心に響く言葉」「記憶に残る想い」がたくさんあるとするならば、私たちはその「言霊」を胸に、やさしく強く生きていける…
筆者はそう考えます。
今、目の前にいる人。
これから出会うであろう「まだ見ぬ人」からの
優しさや笑顔を大切にして、あなたもまた優しさや笑顔を忘れずに過ごしましょう。
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