―心に効く、音楽の処方箋―
【メンタルエイド】
BRAND-NEW MUSIC DAYS
毎回、一つの楽曲を徹底考察し、あなたの心に癒しと力をお届けする本シリーズ。
今回は、福山雅治さんの楽曲「万有引力」を考察します。
日々の暮らしの中で、ふと心が揺れる瞬間がありますよね。
誰かとすれ違ったとき。自分の気持ちがうまく言えなかったとき。
そんな時、やさしくそっと寄り添ってくれる音楽があります。
それが、福山雅治さんの『万有引力』です。
日本テレビ系朝の情報番組『DayDay.』のオープニングテーマとして、朝の始まりに流れるこの曲。
そのメロディーと歌詞には、私たちの心に静かに届く「引き寄せる力」が込められています。
この記事では、その歌詞を一つひとつ丁寧に読み解きながら、
この楽曲が私たちに伝えようとしているメッセージに、そっと耳を傾けてみたいと思います。
どうぞ最後まで、ゆっくりとお付き合いください。
音源を初めて聴いた時、筆者の心に浮かんだイメージは「カーニバル」でした。
明るく軽やかで、それでいて温かく包み込んでくれるような旋律は、
まるで、街の喧騒の中にふと現れる笑顔のような存在感。
躍動感があり、明るい雰囲気を醸し出しているけれども、ただ明るいだけではない。
その奥には、生きることの重みを、人と人が支え合う姿が見え隠れしているように感じたのです。
その日、その時のリアルな心情を包み込みながら、優しく背中を押してくれる――
そんな楽曲ではないでしょうか。
それでは歌詞考察に入ります。
ここでは、特に印象的なフレーズを取り上げて、
そこに込められた想いをひもといてみたいと思います。
我が空の下 平時
彼の空の下 有事の炎
違和感と虚無感
正しさ 時に暴力
優しき無言は無力
でも生きているんだ ここで
この冒頭の言葉には、私たちが生きる「今」という時代の複雑さと矛盾が
静かに、しかし鋭く描かれているように感じられます。
同じ空の下でも、ある人にとっては平和で穏やかな日々、
しかし別の場所では戦火や混乱の渦中にある現実。
その違いに対する「違和感」や「虚無感」。
さらには、「正しさ」が時に人を傷つけ、「優しさ」が届かないこともある——。
それでもなお、「ここで生きている」と歌うこのフレーズには、
言葉にならない祈りのような強さが宿っていると感じます。
星はあるんだよ 青空に
見えてなくても 確かにあるんだよね
そんなところ 似てる気がして
存在の意味を 知りたかった
現在地はここ
生きてゆく理由と理想が絡まり合って
この街の 風は今日も
強く強く吹いている
ここからは一転して、空や星、風といった自然のイメージが重ねられていきます。
「見えてなくても確かにある星」は、まるで、目には見えないけれど確かに存在する
“人の想い”や“つながり”を示しているようです。
そして「そんなところ似てる気がして」とあるように、
誰かが誰かを想う気持ちも、同じように確かにそこにある。
「現在地はここ」という言葉も、とても意味深です。
何を指しているのでしょうか?
世界の混乱や矛盾の中で、
それでも私たちはここに立ち、誰かと出会い、心を重ねて生きている。
誰かと真に分かち合い、寄り添える——
そんな心の居場所としての“現在地”。
もしかしたら、この“ここ”という場所は、
まさに「愛」を象徴しているのかもしれません。
そして「風が今日も強く強く吹いている」。
これは、向かい風を暗示しているようにも思えます。
理想と現実のはざま、時に痛みを伴う日々の中で、それでも前へ進もうとする意志。
たとえ風が逆向きでも、私たちは心を惹き寄せ合いながら歩いていくことができる——。
そんな力強いメッセージが、やさしく胸に届いてくるのです。
物理学において「万有引力」とは、あらゆる物体が互いに引き合う力のこと。
けれど、この曲のタイトルに込められているのは、
もっと人間的で、あたたかな“引力”なのではないでしょうか。
それは、どれほど距離が離れていても、
どれほど心がすれ違っていても、
人と人とが惹かれ合う力。
言葉にできない悲しみや、傷ついた過去を抱えながらも、
それでも誰かとつながっていたいと願う心。
そして、見えなくても確かに存在している「想い」という星を、信じ続けること。
この「万有引力」という言葉には、そんな“人間の根源的な優しさと希望”が込められているように思います。
実はこの記事のタイトル「心を惹き寄せ合い笑顔で歩む未来」は、
まだ歌詞の全貌が明らかになる前に決めたものでした。
そしてその後、歌詞を目にして、思わずハッとしました。
——まるで、言葉が先に楽曲の本質を受け取っていたかのようだったからです。
これはきっと、偶然ではありません。
この楽曲が持つ“引力”が、知らず知らずのうちに心に届いていたのだと、
そう感じた瞬間でした。
今回は、福山雅治さんの楽曲「万有引力」を徹底考察しました。
福山雅治さんの『万有引力』は、ただの主題歌ではなく、
私たち一人ひとりに向けた「やさしいエール」なのだと思います。
見えない星を信じられるように、見えない絆や想いを大切にしたい。
そんな気持ちが、この歌を通してそっと差し出されているのです。
もし、今ちょっとだけ心が疲れているなら——
この歌を聴いて、この記事を読み終えたあなたが、
ほんの少しでも「前を向いてみよう」と思えることを願っています。
そして、誰かと“惹き寄せ合って”歩いていく未来が、
やさしいものでありますように。
BRAND-NEW MUSIC DAYSでは
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そちらの方もどうぞご覧くださいね。
※福山雅治さんの楽曲については、他にも歌詞考察を行っています。
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