【メンタルエイド】
BRAND-NEW MUSIC DAYS
毎回、一つの楽曲を徹底考察し、あなたの心に癒しと力をお届けする本シリーズ。
今回は、FYURA(エフユラ)の「声は風」を考察します!
春風のようにそっと寄り添い、でもどこか切なくて、あたたかい――
そんな楽曲に出会ったことはありますか?
2024年に結成された6人組ガールズボーカルグループ「FYURA(エフユラ)」のデビューシングル「声は風」は、まさにそんな一曲。
広瀬すずさん、杉咲花さん、清原果耶さんが出演する大人気映画『片思い世界』の“インフォーマルソング”としても話題を呼びました。
FYURAの最大の魅力は、6人全員がリードボーカルを務めるという稀有なスタイルと、癒しと力強さを併せ持つ歌声。
その歌声は、まるで自然界のリズム「1/fのゆらぎ」のように、聴く人の心に優しく揺らぎをもたらします。
この記事では、「声は風」の歌詞を深く読み解きながら、FYURAがこの楽曲に託した想いや、私たち自身の記憶や感情にどう響くのかを探り、この歌が伝えたい想いの本質に迫ります。
どうぞ最後までお付き合いください。
この曲を初めて聴いたとき、私の頭に浮かんだのは「タンポポの綿毛」でした。
人は出会いと別れを繰り返しながら、さまざまな思いを胸に、少しずつ成長していきます。
そんな中、風に揺られて飛んでいく綿毛は“旅立ち”を象徴し、なかなか飛び立とうとしない綿毛は“未練”を思わせる――そんなイメージが自然と重なりました。
そして、勇気を持って飛び立った綿毛を、柔らかな風がそっと包み込みながら、未来という名の空へと運んでいく。
「声は風」は、そんな情景と心情が重なり合う、切なくも温かい楽曲だと感じます。
それでは歌詞考察に入ります。
心に刺さるフレーズをピックアップし、深掘りしていきますね。
※全文を知りたい方は、以下のリンクからご確認ください。
声は風 風は夢 飛んでけ 高く飛んでゆけ
永遠 最果て 約束 君が好き 背筋伸ばして
このフレーズは、冒頭、サビ、大サビと繰り返されています。
「声」「風」「夢」という言葉をリレーのようにつなぎながら、大切な想いを誰かに届けようとする切実な願いが込められているように感じます。
「永遠」と「最果て」。矛盾するようなこの二つの言葉をつなぐのが「約束」。
「君が好き」という極めて個人的な感情と並列に並ぶことで、“その人を想う気持ち”のスケールの大きさが際立つ…
それは一瞬の感情ではなく、どこまでも広がる空のように深く、確かなものであるというメッセージだと筆者は考えます。
そして、“君が好き 背筋伸ばして”という言葉には、片思いのままでも相手をまっすぐに想い続ける強さと清らかさが滲んでいるように感じられるのではないでしょうか。
花が忘れても 種はおぼえてる
このフレーズは、「過去に交わした約束や思い出は、忘れられてしまったとしても、自分の中に種のように残っている」という深いメッセージを感じさせます。
種は小さくても、確かに命を持ち、やがて芽吹き、花を咲かせる。
別れた誰かとの思い出や、伝えきれなかった想いもまた、自分の中で大切に根付き、自分という人間を形づくっていく…
そんな印象を抱かせてくれますよね。
明日を夢見て 手をつないでみた わたしは今もここにいるよ
このフレーズには、過去の記憶と現在の自分とが静かに重なり合うような、やわらかい切なさがあります。
「手をつないでみた」の“みた”という控えめな表現には、一瞬の勇気や淡い希望が滲み、 「今もここにいるよ」という言葉には、「変わらない想い」や「いつかまた会える日を信じている」気持ちが込められているように感じます。
片思いの相手、遠く離れた誰か、大切な人。
きっと、誰しもに「会いたいけど会えない」存在がいて、その人への気持ちをこの歌に重ねながら聴いているのではないでしょうか。
元気でね 元気でいてね じゃあね
サビと大サビの最後に登場するフレーズ。
“元気でね 元気でいてね じゃあね またね”という別れの言葉は、涙をこらえて笑顔で手を振るような、そんな健気さが胸に刺さる…
これはまさに、誰もが経験する“切ない胸の内”にリーチするのではないでしょうか。
たとえ言葉が届かなくても、その想いは「風」に乗り、「夢」となって、きっとどこかで誰かの心にたどり着く。
そう信じたい、そんな一途な気持ちが溢れていますよね。
今回は、FYURAの「声は風」を徹底考察しました。
FYURAのデビュー曲「声は風」は、“別れ”という現実に立ち向かいながらも、その向こうにある“希望”や“未来”をそっと指し示してくれる、優しくて切ない楽曲。
「好き」と伝えられないまま見送った誰か。
「元気でいてね」と願いながら手を振ったあのときの自分。
そんな記憶や感情をそっと包み込み、「それでも、あなたの想いはちゃんと届いているよ」と歌ってくれているような気がします。
“好き”の気持ちは、風になる。別れは終わりではなく、新たな旅のはじまり
この楽曲に心を重ねたすべての人が、あたたかな風に背中を押され、また歩き出せますように――。
BRAND-NEW MUSIC DAYSでは
この他にも多くの楽曲を考察していますので
そちらの方もどうぞご覧くださいね。
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