大人になるほど、ときめきには慎重になり、
傷つくことを恐れ、“無難な正解”を選びがちになる。
それでもなお、
椎名林檎さんの楽曲「人生は夢だらけ」のように――
人生を肯定できるとしたら――。
あなたは、自分の人生を“味わいたい”と思えるでしょうか?
―心に効く、音楽の処方箋―
【メンタルエイド】BRAND-NEW MUSIC DAYS
今回は、椎名林檎さんの楽曲「人生は夢だらけ」を考察します。
椎名林檎さんの楽曲「人生は夢だらけ」は、
2026年2月公開の映画
『木挽町のあだ討ち』主題歌として起用されました。
少し寂しげなピアノの旋律で始まる冒頭。
「しみじみと人生を振り返るような歌なのかな」と思った瞬間、
華やかで躍動感のあるメロディーが一気に広がっていきます。
それはまるで、
喜びも、怒りも、悲しみも、楽しさも――
すべてを抱えてこそ人生なのだ
と語りかけてくるよう。
この記事では、
この楽曲が“現世に何を伝えようとしているのか”を軸に、
【メンタルエイド】の視点から、丁寧に掘り下げて考察していきます。
筆者が初めてこの曲を聴いたとき、脳裏に浮かんだのは――
「1960年代のミュージカル」でした。
スポットライトを浴びた舞台。
少し誇張された身振り。
悲しみさえも、どこか美しく、可笑しく描かれる世界。
音楽は軽やかなのに、
語られる人生は決して軽くない。
そのギャップが、
「生きることそのものの滑稽さと尊さ」を強く感じさせます。
あなたも、この曲を聴きながら、
自分の人生を少し引いた目線で眺めている感覚になりませんか?
この楽曲が描いているのは、
“大人になってもなお、人生に胸を焦がし続ける一人の人間”の姿です。
年齢を重ねても、
人はときめき、傷つき、戸惑い続ける。
効率や結果ばかりが求められる時代の中で、
「それでも丁寧に、心を込めて生きたい」と願う主人公。
愛されない日もある。
報われない思いに立ち尽くすこともある。
それでも――
酸いも甘いもすべて味わってこそ人生だと、
主人公は前を向こうとします。
また後半では、
変わり続ける世界の中で、
動かないもの・古いもの・揺るがない存在への憧れが描かれます。
遠く離れた人の幸せを願うことの難しさ。
近づけば悲しく、離れれば楽になる心の矛盾。
それらすべてを抱えながら、
「それでもこれは、誰のものでもない“私の人生”だ」と宣言する――。
この曲は、
人生を美化せず、否定もせず、あるがままを肯定する物語なのです。
MVでは、フランス語表記で
「Ma Vie, Mes Rêves(私の人生、私の夢々)」
とされていますが、意味合い的には同じ「人生は夢だらけ」。
これは単なるロマンチックな言葉ではありません。
夢とは叶うものだけではなく、
破れたもの、諦めたもの、
途中で形を変えたものも含まれる――
そう思うと、「人生は夢だらけ」とは、
成功や幸福だけでなく、喪失や挫折も含めて人生なのだ
という“諭し”を、私たちに伝えてくれます。
孤独も、未練も、願いも、自由も――
すべてが混ざり合って、
初めて“私の人生”になる。
そんな普遍的な心のテーマが、
このタイトルには込められているのではないでしょうか。
この楽曲は、
「人生をうまく生きられていない気がする人」に効きます。
たとえば――
・大人なのに、まだ迷っている
・正解を選んできたはずなのに、満たされない
・自由でいたいのに、縛られている気がする
そんな心に対して、この曲はこう処方します。
「迷っているあなたも、欲張りなあなたも、それでいい」
聴いているうちに、
人生を“評価する視点”から、
“味わう視点”へと心が切り替わっていく。
音楽が終わる頃、
胸の奥にあった焦りが、
少しだけ“肯定”に変わっている――
そんな効用を持つ一曲です。
今回は、椎名林檎さんの楽曲「人生は夢だらけ」を考察しました。
「人生は夢だらけ」は、
うまく生きられなくても、欲張っても、揺れてもいい。
そう、私たちの心に教えてくれる歌です。
誰のものでもない、
奪われることのない、
あなた自身の人生。
もし今、
人生に疲れたり、迷ったりしているなら――
どうかこの曲を、あなたの処方箋に。
しょっぱさやほろ苦さ、辛みや甘味が織り交ぜられた
かけがえのない夢だらけの人生を、
今日ももう一口、味わっていきましょう。
BRAND-NEW MUSIC DAYSでは
他にも様々なアーティストの楽曲を考察しています。
ぜひそちらもご覧ください。
あなたの“心のリアル”に寄り添う一曲が、きっと見つかるはずです。
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